バンカーに入ると、「とにかく出ればいい」という意識でクラブを振るのがアマチュアの現実だ。しかし、かつて世界一に輝いた宮里藍の父であり、コーチの宮里優氏はこう言い切る。「バンカーショットの距離感は、芝の上よりもむしろ簡単なんです」。
【漫画】砂を取る量で、距離が変わらない理由をイラストでわかりやすく解説
なぜそう言えるのか。その答えは、砂の特性にある。芝の上のショットは、インパクトのわずかなズレが距離に大きく影響する。少し薄く当たれば飛びすぎ、少し厚く当たれば大きくショートする。繊細なコントロールが求められる。ところがバンカーでは、砂を薄くとっても、厚くとっても、ボールはだいたい同じ場所に止まる。砂を取る量が少ないと、キャリーが出て、スピンがかかるために止まる。逆に砂を取る量が多いと、キャリーは減るがスピンも減るためによくコロがる。結果的に同じような位置に止まる。取る砂の量が変わってもキャリーとスピンのバランスが自然と調整され、落下後のコロがりで帳尻が合ってしまうのだ。「アマチュアは、ここを誤解している人が多い。砂の量をコンマ単位で管理しようとするから難しくなるんです」と宮里コーチ。「おおらかに打てばいい、という感覚を持つだけで、まったく変わってきます」。これがバンカーショットの本質だ。プレッシャーをかけずに振り抜くことが、はるかに重要になる。もちろん、プロの場合は話が別。ピンそばへ寄せるために、砂の量とスピンを精密にコントロールする技術が求められる。だがアマチュアにとっては、その必要はない。「グリーンに乗ればじゅうぶん合格」くらいの気持ちで臨むほうが、結果は圧倒的に良くなる。ビビってザックリし、今度はホームランを打ってしまう。この負のループに心当たりのある人は、根本的な意識を変えるべきだ。原因は技術ではなく、「きっちり合わせなければ」という過剰な緊張にある。バンカーは、砂がクッションになってくれる分、実は芝よりも寛容なシチュエーション。そのことを頭に入れて、次のラウンドでバンカーに入ったときはリラックスして思い切り振り抜いてみてほしい。宮里流の「適当でOK」、ぜひ実戦で試してみよう。??宮里 優29歳でゴルフをはじめ、独学でゴルフ理論を構築。36歳の時に男子プロトーナメントの大京オープンにアマチュアとして出場。その後、ティーチングプロの道を歩む。子供たちと一緒に楽しみたいとやらせたゴルフだが、結果的に聖志・優作・藍の3人共プロゴルファーの道を選んだ。
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