13日、港区にあるAoyama Park 9ine(青山パークナイン)で行われたアディダスジャパン主催のトークショーに出演した渋野日向子は、23試合出場中トップ10入りわずか1度、予選通過も10試合と苦しんだシーズンからの“再起”を誓った。
ポイントランキングは104位。これにより同80位以内が入れる『カテゴリー1』(シード権)から陥落し、そのままなら同101〜125位などの選手が組み込まれる『カテゴリー16』になるはずだった。だが9日まで行われていた最終予選会(Qシリーズ、米アラバマ州)に出場。25位以内に『カテゴリー15』入りの権利が発生する戦いに臨み、それを24位で乗り越えた。これによりわずかにではあるが、優先出場順位がアップ。「すごく安堵して、きょう(のイベント)を迎えられました」と、表情も晴れやかだ。とはいえ「1位通過や、上を目指していたので最低限の最低限、という結果。そこまで(優先出場)順位は上がってない」という気持ちがあるのも事実。同じカテゴリー内でも、順位に応じてランクの“上下関係”というものが存在。渋野は通過した31人中“最下位”ではあったが、「通る、通らないでは気持ちが全然違う。自分に負けたくない、そんな気持ちでした」と、苦しんだ1年に蹴りをつけることはできた。イベント後の取材で『今年1年を表す漢字一文字』を聞かれると、少し悩んだ後、「漢字一文字ではないけど」と前置きしたうえで「七転び八起き」と回答した。これは今回の予選会を終えた直後に、元巨人軍の選手・監督として活躍した原辰徳氏からもらった言葉。「ことわざにはたくさんいい言葉があって、これも改めて調べたらすごくいい言葉でした。原状に合ってる。七回転んでも這い上がるだけ」。そして「一文字じゃなくてごめんなさい!」と、らしさ全開の笑い声をあげる。今年10月に出場した日本ツアーの「NOBUTA GROUP マスターズGC レディース」では、原氏と同組でプロアマをプレー。その際にも「重みのある言葉をいただいた」と感謝していた“恩人”からのメッセージが、来季へ向かううえでのさらなる原動力になりそうだ。イベントでは集まった40人のファンに対して、「今は前向きで来季が楽しみ。ハラハラドキドキさせてばかりですが、勝つまでの旅を一緒にしてもらえるとありがたいです」と、引き続きの応援をお願い。カテゴリー16の選手は、春のアジアシリーズ出場は推薦以外は困難なため、順位通りいけば来年3月の米本土戦が渋野にとっての“開幕時期”になる見込み。「いつもよりオフの時間もある。しっかり積み重ねて、いろいろ準備していければ」。すっかり立ち上がった27歳は、明るい表情で先を見据えている。(文・間宮輝憲)
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