「スタンレーレディス」に出場している渋野日向子。現在クラブはフリー契約となっており、そのクラブセッティングには独自のこだわりが見える。今回は、その詳細をレポートする。
ドライバーは、開幕当初から変わらずタイトリスト『GT2』(9度)を使用。シャフトは『24 ベンタスブルー』から『スピーダーNX ブラック 50SR』に変更していた。ヘッドについては「ミスヒットに対する許容性が高く、最大限のスピードパフォーマンスを引き出してくれる」と以前、本人が語っている。『スピーダーNX ブラック』は手元がやや軟らかく、先中調子でつかまりの良いモデル。「歴代『NXシリーズ』の中でも最も先調子に近く、しなり量が大きいため飛距離性能の高さが特徴です」(クラブフィッターの吉川仁氏)。フェアウェイウッドは3Wに『Qi35』、5Wに『Qi35ツアー』を採用。クラブ長が長くロフトの立った3Wはスタンダードモデルを使用し、ロフトが寝てクラブ長が短い5Wでは操作性の高いツアーモデルを組み合わせている。その下には、5Iを抜いて4U・5Uのタイトリスト『GT2』(21度・24度)を投入。高い直進性と寛容性を発揮し、長い距離でも安定した弾道をもたらすチョイスだ。アイアンは4月に投入したセットから変更なし。6Iにはやさしめの軟鉄鍛造モデル『スリクソン ZXi5』を、7I〜PWには操作性の高い『スリクソン ZXi7』を採用している。渋野は4月の時点で「ラフでも抜けやすいように、少しシャープな形状の『ZXi7』に替えました」とコメントしている。アイアンシャフトは『MCI 80R』を使用。「カーボン特有のしなりがボールを拾いやすくするうえ、方向性が安定しているシャフト。フレックスRを選択することで、よりしなりを得られやすいでしょう」(吉川氏)。ウェッジは50度・54度で『ボーケイ SM10』、58度では『ボーケイ ウェッジワークス』を使用。58度はKグラインド(幅広ソール)で、ソールが滑るように動くためダフりにくく、安定したアプローチが可能だ。注目すべきは、ウェッジにカーボンシャフト『MCI 90R』を採用している点。女子ツアーでは尾関彩美悠らもカーボンシャフトを使用しており、しなりを活かして距離感を合わせやすく、ミスヒットにも強いのが特徴だ。パターは、岩井明愛らも使用するスパイダーシリーズの『スパイダー ツアーV V7』を投入。完全なフェースバランスではなく、わずかに重心角を持たせているため、小さいフェースターンでストロークできるのがメリットとなる。久しぶりの国内ツアー参戦となる渋野。新たなシャフトセッティングで、どんなプレーを見せてくれるのか注目が集まる。【渋野日向子のクラブセッティング】1W:タイトリスト GT2(9度/スピーダーNX ブラック 50SR)3W:テーラーメイド Qi35(15度/スピーダーNX ブラック 50SR)5W:テーラーメイド Qi35ツアー(18度/スピーダーNX ブラック 50SR)4・5U:タイトリスト GT2(21・24度/ベンタスブルーHB 7S)6I:スリクソン ZXi5(MCI 80R)7I〜PW:スリクソン ZXi7(MCI 80R)50・54度:タイトリスト ボーケイSM10(MCI 90R)58度:タイトリスト ボーケイ ウェッジワークス(MCI 90R)PT:テーラーメイド スパイダー ツアーV V7BALL:スリクソン Z-STAR XV◇ ◇ ◇人気アイアンを調査。関連記事『79mm前後に人気モデルが集中! 最新アイアンの性格は“ブレード長”で8割決まる【アイアン41モデル比較】』を読めば、その秘密がわかる。
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