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山下美夢有の全英Vをライバルも称賛 優勝争った勝みなみ、竹田麗央から見た“小さな巨人”の強さとは?

<AIG女子オープン 最終日◇3日◇ロイヤル・ポースコールGC(ウェールズ)◇6748ヤード・パー72> 2025年の全英女子オープンは、“なでしこ旋風”が吹き荒れた。3日目終了時点で、単独首位に山下美夢有、3打差4位タイに勝みなみと竹田麗央がつけたが、最終日もその勢いは止まらず。トータル11アンダーまで伸ばした山下が逃げ切り、日本女子として6人目となる海外メジャー優勝を飾った。そして惜しくも優勝に届かなかった勝、竹田も、ライバルを手放しで祝福する。

【写真】優勝カップとともに家族で記念撮影

勝は、最終日に4バーディ・1ボギーの「69」とスコアを伸ばしながらも2打届かず、2位タイでフィニッシュ。「上を目指せた位置にいたので、納得はいかないですけど、自分もいいプレーをして、美夢有ちゃんはもっといいプレーをした」と悔しさをにじませつつ、仲間の勝利を称えた。「去年一緒に回った時、どこからでも入れてくるような感じでパターのイメージがすごくいい。風があってもぶれない気持ちだったり、ショットもリズムがよくて、一定のリズムで機械みたいに打っている。そこが彼女の強みだと思います」。その安定感と集中力には脱帽だ。一方、竹田は、最終日に2バーディ・1ボギーの「71」でプレーし、トータル7アンダーの4位タイ。優勝には一歩届かなかったものの、今季5試合すべてのメジャーで予選通過を果たし、2位だった「全米女子オープン」に続く今季2度目のトップ5入りとなった。「やっぱりメジャーのセッティングは難しい。そのなかで、自分の通用する部分や課題が見つかったので、また来年リベンジしたい」と前向きに語る。そして山下とは、米ツアー唯一のダブルス戦「ダウ選手権」で『山田』(チーム名)を結成した“相棒”でもある。山下がウイニングパットを沈めた瞬間、勝は中継対応のため駆けつけられなかったが、竹田は西郷真央らとともにグリーンへ行き祝福。仲間に迎えられた山下は、満面の笑みを浮かべ、そして涙を流した。そんな山下の“すごさ”を聞かれると「美夢有さんは、飛距離がすごく出るワケではないですけどアメリカツアーで活躍されていますし、ショートゲームもリズムが変わらないです。なかなかボギーにならずにしっかりパーであがりますし、100ヤード以内はしっかり(バーディを)取ってくる。さすがだなと思います」と、まっさきに高い技術力を挙げた。今季の米女子ツアーでは、開幕戦から日本勢が17戦連続でトップ10入りを記録。そして今大会では、メジャー史上最多となる日本勢3選手がトップ5入りを達成した。勝、竹田をはじめ、この勝利が刺激となり、さらなる日本の黄金期突入に期待したい。

<ゴルフ情報ALBA Net>

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