<AIG女子オープン 事前情報◇29日◇ロイヤル・ポースコールGC(ウェールズ)◇6748ヤード・パー72>全英らしいタフな天候を目の当たりにして、神谷そらはなんだかうれしそう。開幕2日前のこの日は9ホールをプレーしたのだが、「風が強い。雨が降ったり止んだり、太陽が出たり隠れたり」と天候は目まぐるしく変わった。「全英感があってうれしいですけど、試合を想像するのが怖いですよね」と笑っている。
この日は吸湿発熱素材の機能性インナーウェアに、薄手の長袖を着用。ホールアウトした時は太陽が出て暖かくなり、プレー中は傘をさしたり閉じたりで、「ミトンとか耳当てが欲しいくらい寒かった」と数分単位で差が激しかった。ウェアは秋冬モデルを先に用意してもらったり、ダウンジャケットを準備したりと、用意周到。その一方で、「服装の準備は完ぺきだけど、会場まで何を持ってきたらいいのか分からない。キャディバッグがパンパンになりそう(笑)」と、コロコロ変わる天気に対して何を着たらいいのか、いかにも難しい。日本ツアーからのスポット参戦。今季はすでに1勝を挙げ、「宮里藍 サントリーレディス」終了時点でのポイントランキング上位3人として全英出場権が与えられた。今季は2年連続での「全米女子オープン」出場を目指していたが叶わず。それでも「次に切り替えて、というので全英だった。とりあえず来ることができてよかった」と、海外メジャーに胸を躍らせる。全英は初出場で、海外メジャーは昨年の全米以来2度目。2年前には全英シニアを開催したウェーズでの戦いに向けて、準備はしっかりと進めてきた。「アマチュアの時を含めてヨーロッパは初めて。風への対策は準備してきたつもりです」。風が強く吹くリンクスでレイアップさせられることには少し驚かされたが、先週土曜日に現地入りして、すでに2ラウンドをこなすなど、丁寧に確認を進めている。5月「Sky×RKBレディス」で優勝を果たしたが、7月に入ってからは「資生堂・JALレディス」での棄権から予選落ちが続いている。「(調子は)ぼちぼち。熱中症で、体調の面でなかなか万全ではなかった。でも、先週はお休みをいただいたし、今週は(涼しくて)熱中症の心配はない。そこはひとつ、安心してプレーできるかな」と笑いながら意気込む。リンクスでどのようなゴルフができるか。本人としても未知の領域だ。「準備してきたものが少しでも通用できたら」。予選落ちだった全米のリベンジを狙う。(文・笠井あかり)
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