先週行われた米国女子下部エプソン・ツアー「グレーター・トレドクラシック」で、原英莉花は初日に「64」をマークして単独首位発進。最終的には首位と1打差の2位と、初優勝こそ逃したが好成績を収めた。今季のトップ10入りはこれで7回目。6月の「グレート・レイク選手権」での2位をはじめ、直近2試合でも7位、2位と好調をキープしている。
初優勝も期待されるが、気になるのはシーズン残り6試合となった現時点でのポイントランキング争いだ。同ランキングで15位以内に入った選手は、来季の米国女子ツアー出場権を獲得。そして原は、現在8位につけている。順調に昇格の道を歩んでいるが、“15位以内”と言っても、1〜10位と11〜15位では、来季の待遇が異なる。米女子ツアーは、シーズンのフル出場権が与えられるシード選手が『カテゴリー1』といったように、どのカテゴリーに入るかによって、出場試合数が左右される。そしてエプソンからの昇格選手は、1〜10位が『カテゴリー9』、11〜15位は『カテゴリー16』に分類。カテゴリーの数字が小さいほど出場優先順位は高く、言い換えると出場可能な試合数が多くなる。今年の規定を参考にすると、カテゴリー9に入った選手たちは優先順位リストの上位に入り、第1回リシャッフル(シーズン中の優先順入れ替え)まで、ほとんどの試合に出場できる見込みだ。今季でいう山下美夢有や明愛・千怜の岩井姉妹らのように、最終予選会(Qシリーズ)を経てツアーメンバー資格を得た選手は“Qシリーズトップ25”として『カテゴリー15』に振り分けられるのだが、それよりもかなり上の位置に入ることができる。ただ、カテゴリー16になると話は異なる。Qシリーズ組よりも下で、出場試合数もかなり限定的に。会場に待機し出場権がおりてくるのを待つ、いわゆるウェイティングに回ることも多くなりそうだ。つまり、15位以内の出場権獲得が目標であることは確かだが、より多くの試合に出場できる10位以内が実質的なターゲット。原にとって、現在の順位を維持することが重要となる。ちなみにその他、日本勢のポイントランキングは、長野未祈が67位。以下、伊藤二花(90位)、谷田侑里香(97位)、山口すず夏(108位)と続いている。この終盤戦で、大きくポイントを稼ぎ、来季の米女子ツアーでひとりでも多くプレーする姿を見たい。
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