16日から西日本カントリークラブ(福岡県)で行われる日本女子プロゴルフ協会プロテスト第1次予選に、マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー(以下マイネク)2勝の池羽陽向(いけば・ひなた)が挑む。
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全米女子オープンには予選会(日本会場)を2位で通過し、初めて海外メジャーの舞台に挑戦した。結果は予選落ち。「コースが難しすぎて、ショットの自信がなくなった。やっぱり上のレベルに行ったら全然通用しない。それがわかって、自分のゴルフを見直すきっかけになった」と明確な課題を見つけ、前を向いている。その課題とは「ショットの精度とアプローチの引き出し」。帰国後は縦距離を5ヤードずつ正確に刻めるように、フライトスコープ計測器を用いてデータを収集。コース上で自分のキャリーがどこに落ちているのかを数字で知り、感覚だけを頼ることがなくなった。さらに、昨年末から約3カ月参戦したオーストラリアツアーでの経験がきっかけで「試合前の時間の使い方」を大きく変えた。「前はなんとなく(会場に)2時間前に来てたんですけど、オーストラリアでは準備が間に合わなくて、スタート前にいつも走ってました。どうしようと思って、毎晩タイムスケジュールを組むようにしたんです」。携帯のメモを見ると、そこには起床時間、移動時間、ウォーミングアップなど、すべてを分刻みで管理している。練習場までの徒歩時間も含まれており、実に緻密だ。酷暑が続く夏場では「分刻みでやっていると、どんどん(練習に)来るのが早くなっちゃって。短くしたルーティンを作らないと夏バテしちゃう」と、早めに練習を切り上げるなどの工夫をこらす。その徹底ぶりは睡眠管理にも表れており、「毎日8時間は寝るようにしてます。寝不足だと、うまくいかないし、9時間寝ちゃうと頭がぼーっとする。毎日寝る時間に追われています」。体力温存のため試行錯誤している。そんな池羽がプロテスト会場に選んだのは、第1ラウンドが23歳の誕生日(16日)が初日と重なる西日本カントリークラブ。「誕生日に悪いことは起きないかなって(笑)。ノリです。1次はトップ通過できるように頑張りたいです」。海外で得た学びと課題は大きかった。今は足りないものを受け入れ、その穴を一つずつ埋めている最中だが、着実に前へ進んでいる。バースデーラウンドでその成果を発揮し、プロテスト合格へ弾みをつけたい。(文・小池文子)
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