今年も様々なタイプのドライバーが発売され、話題となっている。今回48モデルを6タイプに分類し、さらにその中でもタイプが分かれるというから、今回はタイプ1とタイプ2について、ギアに精通するプロゴルファー・飯沼大輔が解説する。
【写真】飛ぶドライバー48モデルの顔、飛距離、寛容性、操作性をチェック
◇ ◇ ◇48モデルは大きく分けて6タイプ(【タイプ1/ロースピン】【タイプ2/スタンダード】【タイプ3/高慣性モーメント】【タイプ4/軽量】【タイプ5/つかまり重視】【タイプ6/ミニ】)に分類される。浅重心設計のタイプ1のロースピンタイプは、パワーアスリートが叩いてもスピン量が増えず、強弾道ボールで大きく飛ばせる。さらにその中でも出やすい弾道によって、『ストレートタイプ』『ドロータイプ』『パワーフェードタイプ』の3つに分かれる。「左へのミスを避けて確実にフェアウェイに運びたい人はパワーフェードが出やすいタイプを選びましょう。『G440 LST』『ELYTE ◆◆◆』『DS-ADAPT LS』がそれに該当します。パワーフェードで飛ばしたい人は、フェースが返り過ぎないモデルを選び、体の回転でボールをつかまえるのが得策です。また、つかまった球で飛距離を伸ばしたい人はドローが出やすいタイプが合います。『スリクソン ZXi TR』『ELYTE ◆◆◆ TD』がそれに該当します。これらのタイプはフェースが返りやすいモデルでも左に行き過ぎないので、安定してドローが打てます」球筋を打ち分けたり、シンプルに真っすぐ飛ばしたい人はストレートボールが出やすい『ストレートタイプ』が合う。『Qi35 LS』『TW767 LS』『EZONE GT MAX』がそれに該当する。タイプ2のスタンダードタイプは、重心バランスにクセがなく、幅広いスイングやヘッドスピードに対応する。その中でも、『バランスタイプ』『飛距離タイプ』『寛容性タイプ』の3つに分かれるという。「スイングタイプを選ばない『スタンダードタイプ』は、球筋よりも性能にこだわりましょう。飛距離、寛容性のどれを重視するか。また、全てを均等に備えたバランス型もあるので、自分が求める機能で選ぶことが大事です」『飛距離タイプ』は『ELYTE』『DS-ADAPT X』『RS』が該当。また、『バランスタイプ』は『Qi35』『スリクソン ZXi』『GT2』がそれに当たる。『寛容性タイプ』は『インプレス ドライブスター TYPE/S』が挙げられる。6つのタイプから自分に合うタイプを選んだら、さらに試打を行って、自分に合ったモデルを選んでほしい。★試打リスト【タイプ1/ロースピン】浅重心設計のロースピンタイプは、ヘッドスピードが遅い人が打つとドロップしてキャリーが出ないが、パワーアスリートが叩いてもスピン量が増えず、強弾道ボールで大きく飛ばせる。テーラーメイド:Qi35 LS(ストレートタイプ)キャロウェイ:ELYTE ◆◆◆(パワーフェードタイプ)キャロウェイ:ELYTE ◆◆◆ T(ストレートタイプ)キャロウェイ:ELYTE ◆◆◆ TD(ドロータイプ)ピン:G440 LST(パワーフェードタイプ)ダンロップ:スリクソン ZXi LS(ストレートタイプ)ダンロップ:スリクソン ZXi TR(ドロータイプ)タイトリスト:GT3(パワーフェードタイプ)タイトリスト:GT4(ドロータイプ)コブラ:DS-ADAPT LS(パワーフェードタイプ)本間ゴルフ:TW767 LS(ストレートタイプ)プロギア:RS F(ストレートタイプ)ヨネックス:EZONE GT MAX(ストレートタイプ)【タイプ2/スタンダード】スタンダードタイプは、重心バランスにクセがなく、幅広いスイングやヘッドスピードに対応。上達を目指すアベレージから、安定して飛ばしたいセミアスリートまで幅広いゴルファーが使える。テーラーメイド:Qi35(バランスタイプ)キャロウェイ:ELYTE(飛距離タイプ)ダンロップ:スリクソン ZXi(バランスタイプ)タイトリスト:GT2(バランスタイプ)コブラ:DS-ADAPT X(飛距離タイプ)プロギア:RS(飛距離タイプ)ヤマハ:インプレス ドライブスター TYPE/S(寛容性タイプ)【タイプ3/高慣性モーメント】深重心設計で高慣性モーメントのモデルは、スイートエリアが広く打点のズレに強い。ミート率が低くて球が左右に曲がったり飛距離をロスしている人が効率よく飛ばせる。テーラーメイド:Qi35 MAX(ローテーションOKタイプ)キャロウェイ:ELYTE ◆◆◆ MAX(ローテーションOKタイプ)ピン:G440 MAX(ローテーションNGタイプ)ダンロップ:スリクソン ZXi MAX(ローテーションNGタイプ)本間ゴルフ:TW767(ローテーションOKタイプ)コブラ:DS-ADAPT MAX-K(ローテーションNGタイプ)プロギア:RS MAX(ローテーションNGタイプ)ヤマハ:インプレス ドライブスター TYPE/D(ローテーションNGタイプ)ヤマハ:インプレス ドライブスター Steady Version(ローテーションOKタイプ)NEXGEN:NS250(ローテーションNGタイプ)【タイプ4/軽量】シニアゴルファーやヘッドスピードが遅い人は、クラブが重いとスイングスピードが上がらず飛距離が出ない。ヘッドスピードが40m/s以下の人はスピーディーに振り切れる軽量タイプを選ぼう。テーラーメイド:Qi35 MAX LITE(シャープに振るタイプ)キャロウェイ:ELYTE MAX FAST(ゆったり振るタイプ)ピン:G440 HL MAX(ゆったり振るタイプ)ピン:G440 HL SFT(ゆったり振るタイプ)ダンロップ:ゼクシオ プライム(ゆったり振るタイプ)タイトリスト:GT1(シャープに振るタイプ)プロギア:RS SPEED(シャープに振るタイプ)ミズノ:ST-MAX 230 LITE(シャープに振るタイプ)マジェスティゴルフ:マジェスティ ロイヤル(シャープに振るタイプ)つるや:アクセル A40(シャープに振るタイプ)【タイプ5/つかまり重視】スライサーはフェースが開いて当たることでボールにスライス回転がかかる。よって、フェースが開きにくいモデルを選べば、スライス回転が抑えられて飛距離と方向性がアップする。キャロウェイ:ELYTE X(重心角大&アップライトタイプ)ピン:G440 SFT(重心角大&アップライトタイプ)本間ゴルフ:TW767 MAX(重心角大&アップライト&フックフェースタイプ)コブラ:DS-ADAPT MAX-D(重心角大&アップライト&フックフェースタイプ)【タイプ6/ミニ】20年以上前に主流だった体積300cc前後のミニドライバーが流行中。昔ながらのスイングで、重心距離が長い大型ヘッドを打って振り遅れている人は試す価値あり。テーラーメイド:R7 Quad Mini(ライン出し&コントロールタイプ)テーラーメイド:BRNR Mini Copper(コントロール&直ドラタイプ)キャロウェイ:ELYTE MINI(寛容性&直ドラタイプ)タイトリスト:GT280 Mini(ライン出し&コントロールタイプ)■試打・解説 飯沼大輔いいぬま・だいすけ/ 1978年生まれ。2015年プロ入り。正確なショットに定評があり、2017年に神奈川県オープン優勝。現在は「Accuracy Golf Studio」を主宰している。◇ ◇ ◇女子プロの使用ドライバーを調査。 関連記事【渋野日向子と西郷真央のドライバーの打痕は、どうして位置が違うの?【女子プロの打痕調査】】ではその秘密を深掘りしています。
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