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期待したDJは「音量が小さい…(笑)」 日本女王ペア“チーム山田”は3打差で優勝争いへ

<ダウ選手権 3日目◇28日◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6287ヤード・パー70>3日目の最終18番パー3では、グリーンに向かうときにチーム名が紹介され、チームそれぞれが選んだ曲が流れる。山下美夢有と竹田麗央のチーム『山田』はMrs.GREEN APPLEの『StaRt』を選曲していた。

【写真】日本女王コンビが笑顔で入場

「どういう山田の呼ばれ方をするんだろうね」と期待しながら歩いていたが、18番グリーン横のDJによる曲の音量は想像よりも小さかった。「もう始まっている? みたいな。(音楽が)ちょろっと流れていた。音量が小さい…」と2人は戸惑いながら笑ったが、竹田が「こういう体験はないので新鮮でした」というように、チームの思い出のひとつになった。14位から出た3日目は、初日に「70」と伸ばせなかった、1つのボールを交互に打つオルタネート方式。竹田が6メートルを決めた2番、山下がアプローチでお先につけた3番パー5と、連続バーディが先行した。だが、6番、7番では山下のショットがグリーンに乗らず、竹田のアプローチが寄らずで連続ボギーを喫した。「ミスはしてしまうのでしょうがない。でもうまく切り替えるのを麗央ちゃんもできていた。自分のプレーに集中して。チャンスをつくろうと考えていた」。9番では山下の3メートルのバーディパットがカップをクルリ。なかなか決め切ることができないまま、後半に向かった。「流れも変わって大きいバーディだった」と2人が振り返るのは、13番パー3。池が絡む実測179ヤードの打ち下ろしで、山下の5番ユーティリティでのティショットが50センチについた。初日、2日目はともに左に外していて、山下は「ここはさすがにいいショットを打ちたいと思っていた」。当たりが薄いと感じながらもイメージする軌道に乗り、ピンに向かって転がっていった。続く14番では、長距離砲・竹田がドライバーを飛ばし、山下にPWの短い番手を持たせた。それを4メートルにつけて、竹田が「傾斜が強かったけれどしっかりイメージができて打てた」と左から右に大きく曲がるラインを読み切ってバーディ。15番では山下が4メートルを流し込み、3連続バーディを奪った。「ミスの幅が大きくてパーを取るのが難しかった」という前半から流れを取り戻し、18ホールを上がってみれば5バーディ・2ボギーの「67」。とりわけ後半はチャンスを演出し、「入ったのは3個だったけれどいい流れでプレーできていた」(竹田)とうなずいた。首位と3打差の7位。最終日はそれぞれがプレーして良い方のスコアを採用するフォアボール方式になる。同方式だった2日目は「63」をマークしており、しっかりと伸ばしあいについていった。山下は「難しいピン位置になると思う。思い切ったプレーで攻めのゴルフをしたい」と意気込み、竹田は「あしたは(きょうと)違うセッティング、違う形式。その日のベストを尽くしてお互い頑張りたい」と見据える。日本ツアーの女王コンビは力を合わせて突っ走る。(文・笠井あかり)

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