<全米女子オープン 事前情報◇28日◇エリン・ヒルズGC(ウィスコンシン州)◇6829ヤード・パー72>日本勢21人が出場するメジャー今季第2戦。日本ツアー組も本番に向けて着々と練習ラウンドを重ねている。昨年大会でトップ10入りし、今年の出場権を得た小祝さくらも、月曜日からコース入りして入念に準備を進めている。
この日は、海外選手との練習ラウンド。「言葉が通じないので、それが寂しいと思った。地球上のみんなが同じ言葉だったらいいのに」。取材陣も思わず笑顔になる小祝節をさく裂する。今年、仲の良い竹田麗央や岩井姉妹、山下美夢有らが次々と米国女子ツアーへ主戦場を移した。「すごく寂しい」と本音もポロリ。「(会うのは)ひさしぶりで、うれしい気持ちです」と喜びをかみしめた。火曜日には勝みなみ特製のリゾットも味わい、昨年「AIG女子オープン」(全英)以来となる海外メジャーを、まずはリラックスして楽しんでいる様子だ。今年の米女子ツアーは、西郷真央のメジャー制覇に、竹田や岩井千怜の勝利など、日本勢の活躍が目覚ましい。「すごいなって、いつも日本から思ってます」。日本にいながら、海外での快進撃に刺激を受けている。日本勢の奮闘に拍手を送りながらも、小祝の軸足はあくまで“日本”。「これくらいがベストって感じです」と、メジャー5試合のうち全米と全英の2試合だけをターゲットにしたスケジュールが、自分に合っているという。ほかのメジャーについては、「(意気込みは)ゼロです(笑)。行って帰ってが大変なので…」とあっさり否定。その潔さがむしろ心地よい。コースについては「風が吹くと難しい」と話す。ホール間の木々が少なく、開けた地形に常に風が吹き付ける。加えて、「傾斜もきつい」とアンジュレーションのあるグリーンにも警戒を強めた。それでも、地元・北海道と緯度が近いミルウォーキーにあるエリン・ヒルズGCに、「コースの雰囲気や芝の重たさが北海道にすごく似ている」と、どこか親しみを感じているようだ。「アンダーを出すのが、本当に精一杯ってくらい。ベストを尽くしてプレーするだけだと思います」と意気込んだ。海外メジャーは今季自身初。大舞台での戦いがいよいよ始まる。(文・齊藤啓介)
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