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“クセがなさ過ぎるスイング”で米女子ルーキーV! 岩井千怜のように綺麗に振るカギとは?【優勝者のスイング】

メキシコで行われた「リビエラマヤオープン」で、今年から米ツアーに主戦場を移したツアールーキーの岩井千怜が出場8試合目(うち1試合は推薦出場)で栄冠を勝ち取った。以前から、「どんな場面でもブレずに、いつも同じ動きをする」と、再現性の高いスイングと評価していたプロコーチの南秀樹は、岩井のスイングの真似をすることで再現性が増し、スイングも綺麗になるとアドバイスをくれた。

【連続写真】綺麗!飛ぶ!曲がらない! クセがなさ過ぎる岩井千怜の美スイング

◇十人十色といわれることもあるゴルフスイングだが、やるからには綺麗に、格好良く振って、真っすぐ、遠くへ飛ばしたいもの。「癖のないスイングなら、不調になっても原因を突き止めやすく、好不調の波を小さく抑えられるメリットもある。千怜選手のような綺麗なスイングをするポイントは重心ポジションにあります」と南は話す。 「アドレスに入った段階で球を打てる重心であることが大事です。人によってツマ先側だったり、カカト側だったり、若干ポジションは変わってきますが、“いつでも左に乗れるポジション”に乗っていることが、全体の動きを滑らかにしてくれます」。前後左右の体重配分が間違っていると、スムーズに体を回すことができず、手先でクラブを上げて、タイミング次第のスイングとなってしまう。 もうひとつ、岩井のように上半身の力感がなく、下半身を力強く使っているのも綺麗なスイング作りには欠かせないポイントだ。「千怜選手はトップで肩まわりに力感がなく、左腕には張り感がありますが、右手はリラックスしています。クラブをプレーンに乗せるには理想的な形です。クラブを持ってしまうと、なかなか上半身の力みは取れません。まずはクラブは地面に置いて、腕を胸の前でクロスさせて、スイング動作をしてみてください。スムーズに回転させることを体に覚え込ませることが大切です」。ここでも重心を意識しながら、どこに乗れば体が回りやすいか、確認しながら反復練習していきたい。適切な重心位置を確認し、上体の力が抜けたら、最後はリズム良く振ることが綺麗なスイングへの仕上げにつながる。「樋口久子さんや岡本綾子さん、海外で活躍された選手は動きが綺麗で、リズム良く振っていました。クラブを上げる、下ろすを同じリズムにすることで、再現性が高まり、見栄えも良くなりますよ」。

■岩井千怜いわい・ちさと/ 2002年生まれ、埼玉県出身。22年から3年連続で複数回優勝を記録。日本勢初の開幕戦連覇を達成し、通算8勝。25年は姉妹で米国女子ツアーに参戦。「リビエラマヤオープン」で米ツアー初優勝を挙げた。Honda所属。■南秀樹プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。(株)ボディスプラウト所属。◇ ●1位〜10位にランクインしたのは? 関連記事【女子プロの”スイング完成度”ランキング 岩井姉妹、小祝さくら、竹田麗央……No.1は一体誰?】をチェック!

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