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臼井麗香さん、ウッド系シャフトをバラバラから『ディアマナDF』に統一したのはなぜですか?

先週「アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI」で初優勝を果たした臼井麗香のギアセッティングを撮影すると、面白い傾向を発見。彼女のセッティングの特徴を紹介したい。

臼井のウッド系はすべて『ディアマナDF』シャフト【写真】

臼井のセッティングを見ると、1W〜7Wまで『Aiスモーク』ヘッドと『ディアマナDF』シャフトを採用している点が特徴的だろう。これの意図している点は何か? ティアップして打つ1Wヘッド『Aiスモーク◆◆◆』と、芝から打つ3W〜7Wヘッド『AiスモークMAX』では、性能が少し異なっている。「1Wヘッドの『Aiスモーク◆◆◆』は、やや浅い重心でさらにウェイトも前に装着しているので、重心距離を短くできます。この設定だと、ヘッドコントロールしやすいと思います。あと以前はスピン量が多くて吹け上がる傾向にあったので、浅重心ヘッドを選ぶことで適正スピン量で飛ばせるようになったと思います。ティアップして打つ1Wはより前に飛ぶヘッドを選んでいますね」(キャロウェイレップ)3W〜7Wのヘッドの『AiスモークMAX』は、1Wの『Aiスモーク◆◆◆』よりもヘッドが大きくよりやさしいモデルだという。「芝から直接打つFWでは、『MAX』のほうが見た目の安心感もあるし、高く球が上がりやすい。このモデルは強い球も出るので飛距離を稼げます。それが芝から打つFWで『AiスモークMAX』を使う理由だと思います」(キャロウェイレップ)特徴的なのが、1〜7Wまで同じシャフトを使用している点。定石どおりといえばそうだが、どんなフィッティング過程があったのだろうか。「実は昨年までのセッティングを見ると、1WとFWでシャフトモデルがバラバラだったんです。それぞれに打ちたい弾道があればいいのですが、どのシャフトが自分にとって打ちやすいかを彼女自身が『よくわからない』と言っていました。そこでいったん整理をして“一番振りやすい”シャフトを探して、それに統一するこから始めようと提案しました」(キャロウェイレップ)臼井は、今季コンパクトなトップから軸を保って振るスイングにチェンジしている。持ち球はストレートドローだが、一番怖いミスは左への低いチーピンだった。「切り返してからタイミングが合わないと低いチーピンが出てしまいます。それが一番怖かったみたいで、いろいろなシャフトを探していたようです。右へのミスは気にならない様子でした。実際に『ディアマナDF』を試打すると、芯に当たり打ち出し方向がそろうなど弾道データが抜群によかった。何より彼女が一番『振りやすい』と言っていました。手首をコネてローチーピンが出るのでなく、体の回転でフォローがスムーズに出る感覚があったのかなと思います。だから『ディアマナDF』に決定しました」(キャロウェイレップ)アマチュアでもどのシャフトがいいのかわからないのに、女子プロでも迷路に迷い込むことがあるのかと驚かされるエピソードだった。ウッド系シャフトを振りやすい『ディアマナDF』でそろえたことは、大きな安心感につながっている。臼井のエピソードを聞くと、試打をして一番振りやすいものをシャフトには選ぶべきなのだと改めて考えさせられる。そのうえで、芯に当たって打ち出し方向がそろうシャフトこそ、“マイベストシャフト”になるのだろう。【臼井麗香のギアセッティング 】1W:キャロウェイ Aiスモーク◆◆◆(10.5度/ディアマナDF 50SR)3W:キャロウェイ AiスモークMAX(15度/ディアマナDF 50SR)5W:キャロウェイ AiスモークMAX(18度/ディアマナDF 50S)7W:キャロウェイ AiスモークMAX(21度/ディアマナDF 50S)5U:スリクソンZX ハイブリッド(25度/N.S.PROモーダス3 ハイブリッドプロトタイプ)6I〜PW:ヨネックス EZONE CB702フォージド(レクシスカイザi 8S)48,52度:キャロウェイ JAWS RAWウェッジブラック(N.S.PRO 850GH S)58度:ボーケイ SM10(N.S.PRO 950GH R)PT:オデッセイ O-WORKS R‐LINE CSBALL:タイトリスト プロV1x■臼井麗香うすい・れいか/1998年生まれ、栃木県出身。今季「アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI」で悲願の初優勝を飾る。黄金世代の一人でもある◇ ◇ ◇●最新ボール23機種のスピン量と打ち出し角を計測すると、面白いデータが判明。関連記事【最新ボール23機種の計測で判明した“7,500回転”の分岐点 アプローチのスピン量でミスの許容度は変わる!】でアナタに合うボールが見つかる!

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