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臼井麗香のスイングは何がスゴい? 「クラブを上げる、下ろすのスピードが同じ」だからリズムが崩れない【優勝者のスイング】

最終ラウンドが悪天候で中止となったアクサレディス宮崎は、第2ラウンド終了時点で通算13アンダーの単独首位だった臼井麗香がツアー初優勝。1998年度生まれの“黄金世代”として14人目の優勝者となった。

コンパクトなトップから、ダイナミックに振り抜く臼井麗香

優勝会見で「大振りだったスイングを小さく強くという意識に変えた」と明かした臼井。プロコーチの南秀樹も「スイングテンポが早く、歯切れの良い、キレのあるスイングですね」と分析。今大会では30/36と8割を超えるパーオン率と、連日“26”としたパットが初優勝を呼び込んだ。そんな彼女のスイングからは、一定のスピード振るスイングリズムを参考にしたい。一定に振ることで、切り返しに間が生まれスイングが安定。リズムをコントロールすることで、中途半端な番手間の距離の打ち分けも容易になる。目指すところは、「振りたいリズムで上げる、上げたリズムで振ること」だ。ミスショットの原因ナンバーワンともいえるのが、打ち急ぎや振り遅れといったようにリズムが崩れることだ。トップまでクラブが上がり切る前に切り返したり、早く体が開いたりすれば、クラブのしなり戻りを待つことができずミートしにくくなってしまう。こうしたリズムの乱れは、“ゆっくり上げて、早く下ろす”など、スイング中のスピードが一定でないことが起因となっている。「クラブを上げる、下ろすスピードは同じにするのがスイングを安定させる条件」という。練習ではステップをしながら、下半身でリズムを作ってスイングしたい。1球ずつステップしながら打つ定番のドリルをはじめ、アドレスしてからボールの上を2度、3度と連続素振りをし、その流れで打つのも効果的な練習方法だ。練習ではうまく打てても、本番さながらにアドレスするとリズムが取れなくなるなら、その1つ前の動作からスピードを意識してみよう。プリショットルーティンでは、ターゲットを確認してからボールを見てクラブを上げていくだろう。この目線を戻す時点からクラブを上げるスピードを意識するのだ。具体的には、ターゲットからボールに視線を戻す早さを、クラブを上げる、下ろす早さと同じに。視線を戻すと同時にクラブを上げていけば、アドレスで固まることなく、スムーズに、リズミカルに動き出せる。リズムが整えば、余計な力みがなくなりバランス良く振れる。再現性の向上、そして飛距離アップにも効果抜群だ。南秀樹プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。新宿中央クリニック所属◇ ◇ ◇●さあゴルフシーズン本番! スコアに一番大事なのは、何を隠そう『パッティング』。ショットが曲がり倒しても、パッティングさえ入れば「パターは七難隠す」で大崩れはありません。関連記事【春だ!ゴルフだ!】で春のパター特訓といきましょう!

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