1月18日からの「ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」で幕を開けた米国女子ツアー。新たなルーキーも加わり、さらに盛り上がること間違いなし。ということで、2024年の米国女子ツアーで知っておきたいことを予習・復習しておこう。今回は『ルーキー』について。
◇2024年シーズンに加わるルーキーは26人。12カ国から集まり、そのうち米国出身は5人のみ。世界最高峰の女子ゴルフツアーはよりグローバルになっていきそうだ。日本からは昨年11月「TOTOジャパンクラシック」を制して米ツアーメンバー入りとした稲見萌寧、昨年12月の「Qシリーズ」を突破した西郷真央と吉田優利が参戦。稲見は「東京五輪」銀メダリスト、西郷と吉田も母国・日本で勝利を積み重ねて世界ランキングも上位につけていることから、すでに海外からの注目も集めている。一方、同期の海外勢にはどんな選手がいるのだろうか。最注目のひとりとして挙げられているのが、19年「全米女子アマ」覇者のガブリエラ・ラッフルズ。国籍はオーストラリアだが、米フロリダ州オーランド出身の23歳。吉田と同い年のプラチナ世代だ。プロテニス選手の両親から生まれ、8歳からテニスに打ち込んだ。ヨーロッパで行われた国際テニス連盟のダブルス大会では21回も優勝した腕前だが、15年にテニスからゴルフに転向したという珍しい経歴を持つ。米ツアーメンバーになるチャンスを持っていたが、勝みなみと西村優菜が出場した22年Qシリーズの申込締切を誤って出場できず。23年は下部のエプソン・ツアーを主戦場にするしかなかったが、そこで賞金ランキング1位になり出場権を獲得。逸材がいよいよレギュラーツアーに立つ。ロシア勢初のメンバー入りを遂げたのは20歳のナタリヤ・グセバ。ロシアのモスクワ出身で、21年に渡米、23年から下部ツアーに参戦した。最大の魅力は平均281.176ヤードを記録したパワーで、これはレギュラーツアーの平均飛距離1位(ポリー・マックの281.750ヤード)に匹敵する数字。ロシアのウクライナ侵攻以降、国際オリンピック委員会のガイドラインにより、ウェブサイト等にはロシア国旗が表示されないが、覚えておきたい選手のひとりだ。韓国勢からは5人がルーキーになった。韓国女子ツアー通算6勝のイム・ジンヒ、昨年トップ10入り11回を記録したイ・ソミらが名を連ねた。米メンバーになるための最低年齢条件は18歳だが、17歳で参加できるように嘆願し、14位でツアーカードを得たのはゼン・リーチー(中国)。中国ツアーで4勝を挙げている逸材で、世界アマランキングの自己最高位は7位だった。昨年はアレクサ・パノ、ローズ・チャン(ともに米国)、ユ・ヘラン(韓国)ら5人がルーキー優勝を挙げた。今年の新人たちもその実力を見せつけることになるのか? 注目していきたい。
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