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小林夢果がうれしいステップ初V 師匠のジャンボ尾崎へ「やっといい報告ができます」

<京都レディース 最終日◇17日◇城陽カントリー倶楽部(京都府)◇6444ヤード・パー72> 小林夢果は完全優勝でステップ初Vを達成。「めちゃくちゃうれしいです。ここまで長かった〜」と優勝の喜びをかみしめた。

トロフィーゲット! うれしい初Vの小林夢果【写真】

2打差をつけ単独首位から出た小林。初日、2日目に「69」とスコアを伸ばし続けてきたが、最終日はやはり勝手が違った。「優勝を意識してスタートしたけど、午前中からちょっといつもと違った。パッティングがまったく入らなくて、きょうは耐えるゴルフになると思った。つらい一日でした」と我慢の一日となった。 「リーダーボードを見たくなかったけど、15番で見て、(首位と)1打差だった。そこで2メートルのパーパットを決められてホッとした」。一時は大須賀望に首位を明け渡したが、15番、16番、17番としぶとくパーを拾い、そして「18番セカンド地点でボードが見えて、(首位に)並んでいることに気づいた」。18番のセカンドショット。残りは100ヤードだった。「フォロー風があったので58度のフルショットか、52度でおさえて打つのかをすごい迷ったけど、キャディさんに『しっかり打ったほうがいいよ』と言われて、ちゃんと52度を握れた。キャディさんのアドバイスがカギになりました」と最後はキャディの助言もあり、信じて打つことができた。 そして迎えた18番のバーディパット。「入れたら勝つことが分かっていて、ピン位置もここで合格したプロテストの最終日とほとんど同じに感じのところに切ってあった。乗ったところもほぼ同じライン。テストのときは外してしまったので、それを思い出した。一緒に回っている2人が長いパットを先に決めたので、私も外せない、打ちたくないと正直思ってしまって、打つまでに時間がかかりました」と21年に行われた最終プロテストが走馬灯のように浮かび、重圧が何重にものしかかった。 「手の震えはなかったけど、足の震えはずっとあった。でも上りのラインでショートしてプレーオフはカッコ悪いので、しっかり打とうと思った」と、覚悟を決めて打った上りのパットは見事にカップイン。「入ったときは、『やっと優勝できたー』って。いろんなことを思い出して、うれしくて涙が出ました」と緊張から解放された小林は、うれしさのあまり涙を流し、グリーン上で座り込んだ。 これまでジャンボの門下生として腕を磨いてきた。「『優勝できました』と、やっといい報告ができます。ファイナルQTの前に報告に行こうと思います。ドキドキです」と初優勝の喜びはもちろん、師匠のジャンボ尾崎へ吉報を届けることがきるのが、何よりうれしい。 今回の優勝によってファーストQTが免除となり、ファイナル(11月28〜12月1日、静岡県・葛城ゴルフ倶楽部 宇刈C)からの出場が可能となった。「QTでは30位以内に絶対入りたい。今週の波が続いてくれればいいけど、もういくしかないという気持ちしかないと思っています。気持ちが大事。来年はJLPGAツアーで戦いたいけど、まだまだレベルが全然足りないので、もっとショットを磨いて、ショートゲームも磨いていきたいです」。気持ちはすでに次なる戦いへと向いている。

<ゴルフ情報ALBA Net>