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“奇跡的”バーディから流れゲット 藤田光里は「のびのびプレー」でバースディウィークVへ

<SkyレディースABC杯 2日目◇27日◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6660ヤード・パー72> バースデーウィークに勝利を目指す。26日に29歳の誕生日を迎えた藤田光里が首位と1打差の3位タイで決勝ラウンドに進出した。

藤田光里が特技の一輪車を披露【動画】

初日は4バーディを奪うも、ボギー2つ、ダブルボギーなど出入りの激しいゴルフでイーブンパー24位タイとしていたが、2日目は6バーディ・2ボギーの「68」でプレー。レギュラーツアー1勝の実力者が上位争いに加わってきた。1番からティオフした藤田は、2番パー4で2メートルの距離を沈めてこの日の初バーディを決めると、続く3番パー3では、距離のあるパットを読み切って連続バーディ。さらに4番、7番も決めて前半は4バーディと波に乗る。ところが8番パー3、折り返した10番パー4ともに「抑えにいった」というショットで距離の調節がうまくいかずボギーを喫する。ここで流れが切れかけたかにみえたが、13番パー4でバーディ、最終18番も決めて見事に盛り返してフィニッシュを決めた。「昨日は誕生日ということもあって若干守りに入っているようなゴルフだったんですけど、今日はあんまり振らないようにフェアウェイキープ率を上げようと思ってゴルフをやっていたのが全体的に良かったのかなと思います」。場所によってはティフトンなど3種類の芝が混合する、80ミリに設定された深いラフは、入れたら実質1ペナルティに近いような状況になる。「ラフに入ると、狙うどころかグリーンにも届かないというのが練習ラウンドのときにあったので、距離が残ってもいいからフェアウェイに置くように心がけました」。スタートホールでショットを曲げたことで「今日は振る日じゃない」とあらためて思い、すぐに修正できたことも大きかった。さらに本人曰く「奇跡的」と表現した、3番パー3のバーディでいい流れを引き寄せる。「2番のバーディは完璧だったんですけど、3番は10メートルくらいあったパットが入ってくれて、我慢が必要なホールで獲れたことで、その後のいい流れになった」とミラクルを振り返る。イーブンパーからのスタートに、「どっちかというと予選カットのほうが気になっていた」という心理状態だったそうだが、早い段階でバーディが来たことで気にすることなく「のびのびプレーできた」ことも奏功した形だ。今大会の会場となるABCゴルフ倶楽部は、戦略性の高いコースとして知られるが「このコースは、ここは打ちやすい、ここは苦手などは覚えているので、いいほうにも悪いほうにも若干体が反応したというのはありました」。昨年の同大会でも2日目のスコアは同じく「68」。2日目のようなプレーを続けていくことが優勝へのカギになる。今季はレギュラー9試合、ステップ8試合の出場だが、歴代覇者でもある6月の「ユピテル・静岡新聞SBSレディース」の17位が最高位で、思うような成績は残せていない。そろそろ結果を出したいところでもある。26日の誕生日には、たくさんの祝福メッセージやプレゼントをもらった。「2週前の試合が有観客だったので、その時にたくさんプレゼントをいただいたのと、今週は近くにいる先輩とご飯を食べにいってお祝いパーティもしていただいて、プレゼントをいただきました」とお祝いムードを感じている。束の間の休息でリフレッシュもできたという藤田も29歳。「20代最後ってみんなにいわれるんですけど、あんまり自分は思ってないので(笑)。心は若い、みたいな? でもいい年にしたいなと思います」。決勝ラウンドでも「のびのびプレー」で19年以来の頂点を目指す。(文・土屋裕一)

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