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古いボールは飛ばない?そもそもゴルフボールに消費期限ってあるの?

ゴルフボールの消費期限はないと言って過言ではありません。ただし、古いボールで、20年以上前のものになると、性能が劣化している可能性があります。1990年代までは、いわゆるソリッドボールと呼ばれる、ゴルフボールのセンター部分が合成ゴムでできたものと、糸巻ボールと呼ばれるボールの中心部(合成ゴムのものと、リキッドセンターと呼ばれる液体のものがあった)を糸ゴムでぐるぐるに巻いたものと2種類が混在していました。

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この糸巻ボールは2000年以降、ソリッド構造のボールに駆逐され、今では見ることがありません。製造方法は糸ゴムを強く引き伸ばして巻くことにより、反発性能を確保していますが、製造から3年以上経過すると、糸ゴムが劣化し反発性能が落ちて飛ばなくなります。 古いボールで糸巻かソリッドボールか判らないものもありますが、明らかに古いものは性能が落ちていることは打ってみれば一目瞭然であると思います。 それに比べて、ソリッド構造のゴルフボール、いわゆる2ピース、3ピース、4ピースは、基本的にはセンター部分は合成ゴム、カバー、インナーカバー(中間層と呼ぶこともある)はプラスチック製なのでゴルファーが体感できるほど反発性能が落ちることはありません。ただし、高温下での保管、例えば車のトランクなどの高温になるところに放置しておくと、ブラスチックが劣化したり、カバーが高温で変形してしまったりするのでNGです。常温で保管しているのであればほとんど劣化はありません。 ブリヂストンスポーツが公開しているデータでは、ソリッドボールでスピン系と呼ばれるウレタンカバーのボールは8年間で初速が2%ダウン、ディスタンス系と呼ばれるアイオノマーカバーのボールでは8年間で初速が0.4%ダウンするとの結果です。この程度の初速ダウンでは一般ゴルファーは体感できないのでは思われます。この点からも消費期限はないといえます。 また、格安の値段で販売されているロストボールに関しては、どのような状態であったか不明なので、性能が維持されている、落ちているとは一概には言えませんが、外観が良いもの、できるだけ新しいモデルのものを選ぶことをお薦めします。 各ゴルフメーカーはほぼ2年サイクルで新商品を投入しています。例えば8年前のボールと何が違うかと言えば、ドライバーでスピンが過剰にかからないようしたり、アプローチでのスピン性能を上げたりして、前のモデルより性能を上げています。古いボールと比べてみて、新しいボールが飛ぶと感じられたり、アプローチのコントロールがしやすかったり、打感が良いと感じられれば、新しいボールを使用することをお薦めします。 (取材/文・嶋崎平人)

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