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5月は週イチゴルフで5キロ増 60歳以上日本一の室田淳の今年の目標は「5キロ痩せるよ」

<日本プロゴルフグランド・ゴールドシニア選手権ユニテックスHDカップ2022 最終日◇11日◇南紀白浜ゴルフ倶楽部(和歌山県)◇グランドの部(6724ヤード・パー72)、ゴールドの部(6277ヤード)>

国内シニアツアー最多の通算20勝を誇る男が地力を発揮した。雨が降り難しいコンディションとなった「日本プロゴルフグランドシニア選手権」最終ラウンド。首位と4打差の8位タイから出た室田淳(66歳)は、この日のベストスコアとなる5バーディ・1ボギーの「68」で回り、トータル4アンダー。2位の堤隆志に2打差をつけて逆転優勝。2年ぶり3度目の60歳以上日本一のタイトルを手にした。

5キロ増でも鉄人はダンディです【写真】

「何で勝っちゃったのかなって、不思議です」と無欲の勝利だった。スタート時は首位と4打差。「そういうのがわかる状態じゃない。やってみてどうなるかというレベル。昨日もまあまあいいゴルフだったけど、最終ホールでボギーを打って、今回はダメだなって思っていた。だからノンプレッシャーだったね」。前半からミドルパットを沈めてバーディを奪い、11番パー4はチップインバーディと無欲のままリーダーボードを駆け上がった。

2005年にシニア入りした室田は賞金王4回を獲得し、賞金ランキング30位以内(PGA会員のみ)に付与されるシード権は17年連続で保持している。レギュラーツアーでは通算6勝を挙げ、シニア入り後もレギュラーとシニアを掛け持ちして活躍。59歳になった14年には杉原輝雄と尾崎将司の58歳を抜く最年長賞金シード選手の記録も作った。両ツアーに参戦して年間の出場試合数の多さからも「鉄人」と呼ばれるようになった。

そんな鉄人も今年7月に67歳を迎える。今季シニアツアーでは開幕戦の「金秀シニア」の11位タイが最高で、ベストスコアはその初日の「69」と納得のいくゴルフができていない。「今季は今日が1番いいスコアなんじゃないかな。練習では出るけど試合ではパープレーがやっとで、こんなもんかなと思うと、気持ちがね」と弱音も出る。

5月はまるまるオープン期間で試合がなかった。「練習はあまりやらないので、ラウンドは週に1回。それだと太っちゃうよね。5キロ太ってしまって、会う人会う人に腹が出ていると言われました(笑)」。週イチゴルフでは体形も少しばかり変わってしまったが、「ゴルフの感覚も1回1回変わる」と調整もできずに難しい時間を過ごした。

ゴルフが本調子でないこともあり、大会3度目のタイトル獲得にも「あまり実感がないのよ」。先週の「すまいーだシニア」では62歳の真板潔が両ヒザの手術を乗り越えて5年ぶりに優勝を挙げて男泣き。「真板の涙を見るとね。俺はまだ勝って涙が出ないんじゃ、頑張りが足りないと思った。これからも精進します」と後輩の60代での優勝に刺激を受けた。

当面の目標は「5キロ痩せるよ。それでショットを元に戻す。ワンピンに寄せるショットを打てるのが理想だね」。18年以来のシニアツアー優勝に向けて、鉄人はまだまだ精進する。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

■グランドの部 最終結果

■ゴールドの部 最終結果

■室田淳 プロフィール&今季の成績

■ゴルフも生活も苦しい4年間 62歳・真板潔の男泣きV

■女王・稲見萌寧は5キロ増で進化

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