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美スイングから250ヤード はにかみ薮田梨花のステップ・アップものがたり

<ラシンク・ニンジニア/RKBレディース 最終日◇30日◇ザ・クラシックゴルフ倶楽部(福岡県)◇6577ヤード・パー72>

「緊張しちゃうんです」。はにかんだ笑顔で答えるのは、昨年6月のプロテストに2回目の挑戦で合格した薮田梨花だ。控えめなプロ1年生が、ステップ・アップ・ツアーの今季開幕戦でトータル3アンダーの5位タイ、自己ベストの成績で2日間を終えた。

1999年10月生まれで1学年上には黄金世代、1学年下にはプラチナ世代。2年前までは、いわゆる狭間世代と呼ばれていたが、同学年の稲見萌寧が大ブレイクを果たしたいま、注目を浴びる世代だ。

昨シーズンはテスト合格後にレギュラーツアー4試合に推薦出場したが、すべて予選落ち。ステップには3試合に出場したが、最高成績は最終戦の20位タイだった。そうして迎えた今季開幕戦。プロとしてはじめて連日のアンダーパーを記録。スコアが伸び悩む難コース、難コンディションのなかで結果を残した。

「2連続ボギーがあったので、そこはもったいなかったと思います。でも最終日に伸ばせたことは今後の自信につながりました」。前半だけで3つスコアを伸ばし、リーダーボードを駆け上がったが、11番から連続ボギー。失速しかけたものの、その後2バーディを奪い盛り返した。

今後の活躍が楽しみな1年生。ドライバーは「今日は250ヤードは飛んでいました」と小柄ながらも美しく力強いスイングで好ショットを連発するが、「カメラを向けられると緊張してしまうんです」と、はにかむ姿はまだまだ初々しい。

それでも今季の目標を聞かれれば、見据えるのは頂点と自信を持って答える。「常にトップ10以内、ステップの賞金女王になる目標へ向けて頑張ります」。好調を維持し、意識高めで第2戦へと向かう。

その第2戦は実家がある奈良県から通える滋賀県のコース。「隙あらば家に帰りたくて。家が大好きなんです。家にいるときはいつも寝ています(笑)」と、最大リラックス状態で迎える次週は、今週の成績を上回ってみせる。(文・高桑均)

<ゴルフ情報ALBA.Net>