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「男子みたいなスイングをする」 吉田鈴が初の海外試合で目にした“世界レベル”

<オーガスタナショナル女子アマチュア(予選) 事前情報◇29日◇チャンピオンズ・リトリートGC(米ジョージア州)◇6410ヤード・パー72>

今大会出場のために渡米する直前、「どんなスイングをして、どんな球を打って、どんなことを考えているかも見てみたい」と海外選手への好奇心をうかがわせていた吉田鈴。開幕前日の練習ラウンドでは、米国勢2人に交じり18ホールをプレーして“有言実行”の調整を行った。

日本でも時間が合うときには、一緒に練習してきた六車日那乃らもいるなか、あえて海外選手とのプレーに飛び込んだ。その意図については、「安心感が出てしまうとダメ。緊張した状態でプレーして、いい結果を残すことが大事だと思い組みました」と話す。

ただ、本人も「調子はすごくいい」と自信を示すように、この日のラウンドはショットのキレもよく、逆にティショットも散り散りだった他の2人を“圧倒”したいう印象も残る。そのなかでも「きょう回った選手はそんなに飛ぶ方でもない。もっとパワーヒッターと組んだとしても、自分のゴルフをしないといけない」という教訓を得ることも忘れない。

そう言い聞かせたのは、組内だけではなく周りを見回し、レベルの高い選手を見ることができたから、という要素も大きい。「世界1位の選手(チャン・ローズ=米国)の球はすごかったし、韓国チームのスイングはすごくキレイだった。体が大きい人は男子みたいなスイングをするし」。コースのなかにはたくさんの刺激が転がっている。

もちろん硬く・速く、さらに場所によって傾斜もきついグリーンを筆頭に、最後に戦う相手はコースであり、自分でもある。「想定していたグリーンと違うし、(球を止めるため)上げる球よりも転がしの方がいい場所も多い。グリーン外からパターで寄せるのもありだし、まずはボギーを打たないことが大事」。最後はマネジメント力がものを言いそうな仕上がりを感じ取った。

予選2日間を戦い、上位30人が土曜日に行う決勝ラウンドで“聖地”オーガスタナショナルGC”の芝を踏むことが許される。「2日目は天候が悪いし(雨予報)、あすを30位圏内で終わらせないと。上位を目指して欲張りたいです」。吉田は今月高校を卒業したばかり。そして将来はプロとなり、米国ツアーでプレーすることも目標に掲げる。その夢への第一歩を、初の海外での試合でしっかりと踏み出したい。(文・間宮輝憲)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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