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「やっと自分のせいにできる!」 渋野日向子が見せたツアー自己ワースト『80』直後の切り替え

<JTBCクラシック 最終日◇27日◇アビアラGC(米カリフォルニア州)◇6609ヤード・パー72>

1バーディ・7ボギー・1ダブルボギー。ツアー自己ワーストの「80」と苦しんだ一日にも、渋野日向子に涙はなかった。「悔しい結果になってすごく残念。切り替えてまた頑張りたい」という言葉から始まったインタビューは時に白い歯を見せ、その後のファンサービスでも笑顔があった。

チャンスは外れ、パーパットも決まらない。何をしてもうまくいかない1日に、ラウンド中は怒りのような仕草を見せる場面もあった。もちろん反省点も多い。「朝からパットの感じが合ってなかったので気持ち悪かった。結局最後まで合わず、という感じでした」と35パットもすれば当然、唇もかむ。

初日から好調をキープしていたショットも「ウェッジで結構ミスをしてしまった。チャンスにつけなきゃと力んでしまった。同じようなミスが多かったですね。パーオン率がもっと上がってくるとイーブンまでにはスコアは抑えられると思う」とこちらも反省しきり。

それでも切り替えた。ある種、気まぐれなポアナ芝を理由とした。来週は今週とは異なる芝質となることについて聞かれると「やっと自分のせいにできる!そのほうがいい」と言い切った。何が良くて何が悪かったのか。そのモヤモヤから解放されることも、前を向かせる。

中継をしたWOWOWのインタビュー5問のうち、3問で「切り替えて」という言葉を入れた。それは自分に言い聞かせる意味もあっただろう。「苦い終わり方ではあったけれど、まだまだ試合はあるので、しっかり切り替えてがんばりたい」。渋野が言うように、切り替える力は連戦が続くなかでは大事な能力の一つ。たとえカラ元気だったとしても、最後にファンに見せた笑顔は次週へとつながってくるはずだ。(文・秋田義和)

<ゴルフ情報ALBA.Net>