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日本初!プロゴルファーが家族で賞金を争う競技 出場選手は「楽しい」連発

<2022FJ-TOUR ゴルフパートナーペアマッチ選手権 最終日(1日競技)◇3日◇神崎CC(千葉県)◇6838ヤード・パー72>

普段は遠征が続いて家を留守にすることが多く、家族と過ごす時間が少ないツアーで戦うプロたち。ならば一緒に試合に出て家族との絆を深めてもらおうじゃないか、という思いを込めてゴルフパートナーが音頭を取り、FJツアーに協力を仰いで新しい大会が立ち上がった。その第一回となる「2022FJ-TOUR ゴルフパートナーペアマッチ選手権」が3月3日に、神崎CC(千葉県)で行われた。

昨年12月、タイガー・ウッズ(米国)が息子のチャーリー君とタッグを組んで出場した、メジャーチャンピオンが親子で戦う非公式試合の「PNC選手権」(リッツカールトンGC・米国フロリダ州)を見たゴルフパートナー・石田純哉社長が、「こんな試合を日本でも見たい」と思ったのがきっかけだったという。PNC選手権はウッズが昨年2月の自動車事故以来、初めてプレーをして大きな注目を集め、メジャーチャンピオンたちが親子でプレーをする姿が多くの人を微笑ませた試合だ。

石田社長は、親交のあるプロゴルファー・高橋竜彦に自分の思いを伝えた。賛同した高橋はすぐさま、FJツアーを運営するプロゴルファー・市原建彦に相談を持ちかけたという。FJツアーはプロや研修生、アマチュアが試合経験を積むために始まったミニツアーだ。

本大会には、プロゴルファーとその親族がペアを組んで出場する。プロゴルファーの親族ならプロでもアマチュアでも参加OKの今大会は、日本では初めての試みだったのではないだろうか。親子、夫婦、兄弟、姉妹など、さまざまな親族関係の参加者が20ペア集まり大会は開催された。

高橋竜彦は妻でプロゴルファーの葉月さんと参加。「自分がミスできないという思いがあり、一人で試合に出ているときより緊張しました。でも楽しかったです。また出たいです」と、高橋。葉月さんは「試合でキャディをやることはありましたけど、競技で一緒にプレーをするのは初めて。最近ゴルフはほとんどやっていなかったんですが、スクランブル方式だったのでどこかで活躍できればいい。それが楽しかったです」と話した。

ペアのうち、どちらかのボールを選択して次打を放っていくスクランブル方式は、ペアを組むパートナーとの共同作業でスコアをつくっていく。それだけにパートナーとの仲が、試合の流れをつくってゆく。アマチュアの妹・愛純さんと出場した中谷鈴音は、「いつも一緒に過ごしている妹だから安心感がありました。一人だと悩んでしまう場面でも、妹が一緒だったから心強かったです。楽しくプレーできました」と話した。

参加者たちはみんな「楽しかった」と話していたが、ゴルフパートナーもFJツアーも、第二回、第三回と続けていきたいと話す。参加者も見る者も、心から楽しめる大会になりそうだ。ギャラリーの受け入れができるほどに、大会が大きく発展することを願うばかりだ。(取材・文/河合昌浩)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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