<アブダビHSBC選手権 最終日◇23日◇ヤスリンクス アブダビ(アラブ首長国連邦)◇7425ヤード・パー72>
大会3日目の最終18番(664ヤード、パー5)でディフェンディングチャンピオンのタイレル・ハットン(イングランド)が“事件”を起こした。「いい当たりだった」というティショットだったが、これがフェアウェイにあるバンカーへポトリ。2打目をアイアンショットで打ったのだが、その後、見る者が目を疑うような行為をした。手に握られていたクラブのシャフトをぐにゃりと曲げ真っ二つに。怒りをあらわにしたこのホールで「9」を叩いた。
伏線はあった。前日の大会2日目にもこのホールでダブルボギーの「7」を叩いており、ハットンは「ここはこれまで回ったなかで一番最悪のパー5だ。フェアウェイ中央にバンカーがあるし、600ヤード超えはありえない」と憤りを感じていた。
大会が始まった06年から昨年21年までははアブダビGCで開催されていたが、今大会からヤリスリンクス アブダビへとコースが変更された。「このコースに爆弾を落として、すべてを忘れたい」とコースへの文句は尽きない。
それでも最終日はその18番でバーティを奪って5アンダーの「67」とスコアを伸ばし、トータル7アンダーの6位タイで大会を終えた。
バーディを奪った最終日でも「18番はひどいホールだと思う」とまだ口を尖らせる。「最終日になってティイイングエリアを戻したのはばかげている。せっかくいいティショットを打ってフェアウェイに残したのに、まだ290ヤードもある。いいドライバーショットが打てれば、2オンできるチャンスが得られなければならない」と不満をもらした。
同様に来年もヤリスリンクス アブダビで開催される予定だが、ハットンは「このコースだったら出場しないかもしれない」と明言した。過去には「ゴルフコースで面白い瞬間を作り出そうとして、“怒る”というリアクションをしているんだと思う。時には思慮に欠けた言動が出ることもあるけど、それが出たら注意してほしい」とも話したことがある“ブチ切れキャラ”は、どうやら今年も健在のようだ。
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