チャリティイベントながら1年ぶりの競技ゴルフにカムバックするタイガー・ウッズ(米国)、その姿をみようと多くのファンがコースに集まった。12歳になったチャーリー君とのペアで臨むタイガー、初日は薄いオレンジのポロシャツと黒のパンツで揃えた二人がスタートに向かうとまるでメジャー大会のようなファンが拍手で迎えた。
「とにかくチャーリーと楽しい時間を過ごしたい」と大会前に話したタイガーだが、1番ティーに立つとその表情は“試合モード”。
同組みで昨年覇者のジャスティン・トーマス(米国)の後にドライバーを手にしたタイガーのショットはややフェードがかかって見事にフェアウェイを捉えると、ほっとした笑みをみせた。
1番パー4はチャーリー君がピン右2メートルにセカンドショットをつけると、これをタイガーが沈めてバーディと好スタートだった。
「チャーリーが良いドライバーショットを打ってくれることを期待していた。僕はまだショートアイアンも打てるし、パットもできる」とタイガーの小技が光った。
「良いショットは3度だけ」と振り返ったタイガー。その一つは3番パー5のセカンドだった。「ピンまで220ヤード、4番アイアンでピン上5mほどにつけたショット」にタイガーは手応え。3番から3連続バーディを奪い、後半も6つのバーディ。
「14番パー5のセカンド、17番パー3(216ヤード)は7番アイアンで打ったショットはすごく良い当たりだった」とタイガーは胸を張った。
バーディを奪う毎にチャーリー君とグータッチ。ただ今年はカートを使用したタイガーは「去年のように一歩ずつチャーリーとフェアウェイを一緒に歩くことができず、それがすごく残念だった」と振り返った。
目標に挙げていたのは「クリーンカード」でボギーなしのラウンド。「去年は毎日1つボギーがあったからね。62はすばらしい。とくにボギーがなかったことは最高」と復帰初日は大満足だった。
首位を行くスチュワート・シンク(米国)チームとはわずか3打差、2位にはジョン・デーリー(米国)、トーマス組が付けている。
「昨年の優勝が25アンダー。あしたも相当伸ばさないと届かない。この勢いであしたも良いスタートをして、もう少しパットが決まれば…」とタイガー、チャーリー君との大切な時間を過ごしつつ、勝負師の顔も覗かせた。(文・武川玲子=米国在住)
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