<第23回PGAティーチングプロ選手権大会ゴルフパートナーカップ2021 初日◇21日◇矢吹GC(福島県)◇7010ヤード・パー72>
身長170センチ、体重62キロ。一般的に華奢といわれる体格だが、ドライバーの飛距離は平均280ヤード、当たれば300ヤードというティーチングプロの菅原大地。YouTubeチャンネル「DaichiゴルフTV」でチャンネル登録者数35万人超の人気ユーチューバーでもある。普段はアマチュアの上達をサポートする菅原だが、この二日間は選手として主役になる。それが「第23回PGAティーチングプロ選手権大会ゴルフパートナーカップ2021」だ。日本プロゴルフ協会のティーチングプロ資格を持つプロの日本一決定戦。優勝者には賞金100万円と来年の日本プロゴルフ選手権の切符が付与される。
延べ1万人のアマチュアをレッスンするなど、元々人気レッスンプロだった菅原が、YouTubeを始めたのは2019年1月。非力でも飛ばせる最大効率のスイング、略して「サイコースイング」が分かりやすく、効果が出ることから、一気にバズった。「やるからには1番を目指そうと思っていて毎日配信していました。気合いは人一倍ありました」。YouTubeでゴルフコンテンツが少ない時期に始めて、人気ユーチューバーの地位を確立した。
31歳の菅原がゴルフを始めたのは19歳と遅め。一時はツアープロの道を目指したが断念。レッスンへの道に切り替えて、神奈川県にあるハンズゴルフクラブに就職し、ゴルフ歴4年でティーチングプロの資格を取得した。
「PGAのレッスン教本は基本です。自分のゴルフがもう1回リセットされて、初心者に教えるようになって、基本の大事さに気づきました、自分自身がそこを探求していったらゴルフが上達していきました」。PGAの基本を学びながら、自身のスイングも見直した。「自分の体形は平均的より小さい方。その中で遠くに飛ばせる秘訣を見つけました」
数年前は、平均260ヤード、当たっても280ヤードだったが、15〜20ヤードの飛距離アップに成功。それがサイコースイングだ。「自分ができたものを解明していって、アマチュアの人にも分かりやすく伝えています。正しいグリップ、正しい構えなど、サイコースイングは基本の極みです」と話す。
今大会は入会した2014年から毎年出場している。全国各地の一次、二次の予選を通過した120名が出場する今大会。「偶数年しか本戦に進めていませんでしたが、今年はジンクスを破って来られました。優勝したら日本プロに出られます。レギュラーツアーに一度は出てみたいという夢があります。それを叶えられるチャンスですからね」と1年でこの大会だけ“教えるプロ”から“戦うプロ”へと変わる。
初日は前半のアウトを36でまとめたが、後半11番パー3でティショットがシャンクしてOBのダブルボギー。「シャンクが出て、スイングのイメージが悪くなってしまいました。流れも悪くて…」。その後も3つのボギーをたたいて「77」の61位タイで大きく出遅れてしまった。
「このコースはドライバーが当たれば2打目はショートアイアンで打てます。ドライバーがカギですね。練習ラウンドではインコースは5アンダーが出ました。今日は目立たないところでがんばります」。過去最高成績は18年の30位タイ。サイコースイングのドライバーを武器にサイコー成績を目指す。
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