<ゴルフパートナーpresents 2021年度 全国高校ゴルフ選手権大会 女子個人の部 最終日◇28日◇サンヒルズCCイーストC(栃木県)>
今ごろは、まだ船の上だろう。全国高校ゴルフ選手権大会で個人優勝を飾った櫻井心那(さくらい・ここな、長崎日大高3年)。すでに次なる戦いの場に向け。フェリーで20時間、神奈川県横須賀港から、北九州の新門司港に向けて今頃は太平洋上にいるはずだ。
高校最後の大会で、鮮やかな逆転勝利。上がり2ホールを連続バーディとし、日本一の称号をたぐり寄せた。決して平らな道ではなかった。個人戦に先がけて行われた団体戦では初日こそ「70」とアンダーパーをマークしたが、最終日は「73」。そして、その雪辱を果たすべく臨んだ個人戦で2日連続の「68」。初の日本タイトルを勝ち取った。
「プレーオフかなと思っていたので、まさか優勝できるとは思っていませんでした。ずっと目標にしていた全国優勝なので、うるうるきました」
これまで地元の九州大会でトップを獲った経験はあるが、決して全国区とはいえなかった。初日を終えて首位と1打差につけ、「いい位置にいるので60台を出して優勝を目指して頑張りたい」と話していたとおりの結末。「まだ実感が湧かないんです」と優勝を決めた直後は、控えめに勝利の味を噛みしめた。
武器は飛距離。「ランもしっかり出れば250ヤードくらいです。ショートアイアンで多くバーディチャンスをつくるタイプ」と、スケールの大きいゴルフが身上だ。出だしの1番をボギーとしたが、続く2番パー5でバーディなど4つあるパー5で3バーディ。バーディを奪い優勝を決めた最終18番もパー5だった。
「昨日の夜から緊張もなく、楽しくラウンドできました」という高校最後の舞台から一転、次なる戦いはまたひと味違ったもの、9月1日から3日間の日程で行われるJLPGAプロテストの1次だ。「賞金女王になるのが目標です」と、今度はプロへの道を目指す戦いがはじまる。
プロテスト1次の会場は山口県。そのため、フェリーに乗って太平洋を西へ移動。すぐに準備にとりかかる。「この勢いで順調に進んで、一発合格したいです」と、2次、最終まで乗り切り、女王獲りへの道をスタートさせる。
ちなみに、今回の優勝は「人生で一番うれしかった」という。では、このうれしさを塗り替えるのは? 「プロテストに合格したとき? シード権をとったとき? 優勝したとき? メジャーに勝ったとき? わかりません(笑)」と、希望はますます膨らむばかりだ。
最後まで「信じられない」を繰り返した全国優勝。喜びを爆発させようにもフェリーの上ではお祝いもできないが、いや、『海に向かって優勝報告でもしますか』と聞いてみた。「はい、叫びます(笑)」。今ごろ、太平洋に優勝報告はしているのだろうか。夏の挑戦はまだまだ続く。(文・高桑均)
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