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全英制覇の日本勢は2人とも中国地方出身者で同コース 沖縄県勢が好成績を残す傾向も

<AIG女子オープン 事前情報◇16日◇カーヌスティGL(スコットランド)◇6850ヤード・パー72>

現地時間8月19日(木)に幕を開ける「AIG女子オープン」(全英)。今年最後の海外女子メジャーで、選ばれし者たちの活躍に期待が集まるが、まずはこれまで様々なドラマが生まれた日本勢の成績を開幕前に振り返ってみたい。

今大会を制している日本勢は2人。19年に海外メジャー初出場、何なら米ツアー初出場という立場で出場して優勝した渋野日向子、そして本大会が01年にメジャー昇格する前の1984年に優勝した岡本綾子の2人だ。奇しくもともに優勝したコースはイングランドのウォーバンゴルフ&カントリークラブだった。ちなみに渋野は岡山県生まれで岡本が広島県と、ともに中国地方出身である。

メジャー昇格以降、渋野が優勝するまで何人もの選手が“あと一歩”のところで敗れてきた。日本ツアー50勝の名手・不動裕理はサニングデールGCで行われた08年、3日目を終えて単独首位につけた。だが、最終日に申ジエ(韓国)に逆転を許し3位に終わった。この年は日本勢の活躍が目覚ましく、宮里藍が5位、上田桃子が7位と3人がトップ10に入った。

宮里がキャリアハイの成績を叩き出すのはその翌年のこと。前週の「エビアン・マスターズ」(メジャー昇格前)を制してロイヤル・リザム&セント・アンズGCに乗り込むと、2日目から徐々にスコアを伸ばし4打差3位タイで最終日へ。だが、残り18ホールで「73」とスコアを伸ばせず3位タイに終わった。宮里は06年、10年に9位に入るなど合計4度トップ10入りをしている。

一方の上田が最上位フィニッシュを決めたのは記憶に新しい20年大会。予選通過は52位タイと決して上位とはいえなかったが、3日目に「68」で19位タイまで浮上すると最終日に4日間ベストとなる「67」をマーク。34歳で自己最高となる6位に入った。ちなみに不動・上田は熊本県出身だ。

風が強いリンクスコースでの開催というのもあって、宮里藍だけでなく沖縄県勢も好成績を残している。宮里美香は初出場の09年に11位に入ると、12年には4位、15年も7位に入った。比嘉真美子は初出場の13年に7位に入ると、18年大会では3日目を終えて3打差の4位に。優勝の期待が高まったが、最終日にスコアを落とし4位のまま終了した。また、上原彩子も14年大会で首位発進を決めている。

そのほか、広島県出身の佐伯三貴が07年、13年と2度7位に。メジャー昇格初年度の01年には山口県出身の藤井かすみが7位に入っている。また、優勝ではないがスミス・サルバー賞(72ホールを完了し、かつアマチュアの最上位者)を福嶋晃子が91年に受賞している。

今年は青木瀬令奈、渋野、畑岡奈紗、原英莉花、古江彩佳、笹生優花、アマチュアの梶谷翼と7名の日本勢が出場。どんな歴史が刻まれるのか。

<ゴルフ情報ALBA.Net>