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青木瀬令奈は「見えないところに打っていく」幡地隆寛のプレーに驚き

<リシャール・ミル ジャパン ファミリー インビテーショナル チャリティマッチ2021 最終日◇3日◇ファイブハンドレッドクラブ(静岡県)◇7090ヤード・パー72(男子)、6255ヤード・パー72(女子)>

青木瀬令奈&幡地隆寛のペアは初日「64」、2日目「66」のトータル14アンダーで12チーム中8位。成績こそ伴わなかったが、いま日本ツアーのドライビングディスタンスでトップを走る幡地の飛距離に、青木は目を丸くするばかりだった。

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「意外と女子プロは男子プロとの交流がなくて、顔も名前も知っているけどしゃべったことがない人もけっこういる」という青木。幡地もその一人だった。青木は93年2月生まれの28歳で、幡地は93年6月生まれの28歳と学年は青木が一個上。同世代ということもあり、ジュニアの頃から顔と名前は知っているが、高校時代は青木は群馬、幡地は岡山にいたため、「予選の場所が違うので、年に何回かしか同じ試合にならない。初めてしゃべった」と青木はいう。

そんな幡地とのペアは「けっこう気さくというか、ノリが良くて楽しくできました」。しかも初日のウェアの色は紺で、最終日のウェアは赤と、チームで合わせたように一緒。「まったくたまたまです。きのうもネイビーで、きょうは朝来て本当にビックリですよ。なかなか合わないですけどね」と驚く。

そんな楽しいペアマッチのなかでも、一番驚いたのは「すごく見ていて楽しかった」という幡地の飛距離だった。「音も球筋も狙い目も違う。私はティイングエリアに立ってグリーンの位置を確認したりすることがないですからね」。そう青木がいうのはティイングエリアからグリーンが見えないブラインドホールの話。ドライビングディスタンス221ヤードと女子プロのなかでも飛ぶ方ではない青木は、ブラインドホールでも目に見えるフェアウェイを狙う。でも、ドライビングディスタンス311.5ヤードの幡地は、短いパー4なら1オンを狙っていける。ブラインドホールで見えるところに打つと突き抜けてしまうので、林の上からグリーンの方向を狙っていくのだ。

「狙いが全部木の上なんですよ。林の上を狙っていくから、正解がわからない(笑)。打ち下ろしのホールはあっても、基本的に女子プロは見えるところに打っていく。見えないところに打たれると本当にすごいと思います」。青木のゴルフと真逆ともいえる未知との遭遇に「すごくいい経験でした」と感想を口にした。

このフォアボール形式(それぞれ自分のボールでプレーして、各ホールの成績のいい方のスコアを採用)で行われたペアマッチでは、男子の「飛ぶゴルフ」と女子の「曲がらないゴルフ」にお互い刺激を受けた様子。また青木はこうもいう。「1人のときよりもバーディがめちゃくちゃうれしいんです。1個のバーディの喜びがホールインワンしたくらいの気持ちです。逆にパーはすごく悔しい」。ゴルフ歴が20年を超える青木でも、初めてのペアマッチにゴルフの楽しみ方がさらに広がったようだ。

<ゴルフ情報ALBA.Net>