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アニカ・ソレンスタムが全米シニア女子OP圧勝! 斉藤裕子は4位

家族と多くの友人に囲まれて最終18番のフェアウェイを歩くアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)の姿は、女子ゴルフ界の女王そのものだった。「全米シニア女子オープン」最終日。2位に2打リードでスタートし、追随を許さなかった。

アニカ・ソレンスタム、全盛期のドライバースイング【連続写真】

1番からバーディ発進を決めると7、8番と連続バーディを奪う。前半は「34」をマーク、2位との差を6打に広げて迎えた後半もミスのないプレーで首位を独走。「68」と伸ばしてトータル12アンダー、2位以下に8打差をつけると初日からの首位を守る完全優勝で、昨年10月に50歳になったばかりのアニカがシニアオープンデビューを飾った。

「なんて表現すればいいのか分からないけれど…、これは幸せの涙」と優勝スピーチでは声を詰まらせた。

「これは家族でつかんだ勝利。ここまで来るのに家族と友人のサポートがなければたどり着けなかった」とアニカ。

キャディを務めたのは夫のマイク、そして娘のアバと息子のウィルが18番フェアウェイを一緒に歩いた。

3日目は思ったプレーができなかったアニカだが、「昨日ラウンドのあと、少し休憩してから家族と練習場に行った。そうしたら娘が『ママ、明日はショットを打つときに何も考えないで』とずっと言い続けた。息子は『自分を信じて。必ず勝てる』と言った。もちろん夫は『楽しめばいい』と言ってくれた。たくさんのアドバイスをもらって、そして勝つことができたからこんなにうれしいことはない」と感涙にむせんだ。

2位は母国の先輩で憧れのリサロッテ・ノイマン(スウェーデン)。3位には盟友のローラ・デービース(イングランド)。彼女たちも18番グリーンに駈け寄り、アニカの勝利をともに喜んだ。

この勝利で、来年、ノースカロライナ州のパインニードルで開催される「全米女子オープ」ンの出場権も得た。

「まだ出るかどうかは決断できない。ここまで来るのに、本当にたくさんの時間と努力を重ねてきた。あの大舞台にまた立てるかどうか…。今はまだ私にとっては家族が第一だし,自分がやらなければならないことがたくさんある」とアニカ。今年1月からIGF(国際ゴルフ連盟)の会長も務める多忙を極める身は、プレーを終えたその足で東京五輪の会場へと向かった。

また日本勢は、斉藤裕子が最終18番で2メートルのパーパットを沈めるとキャディとグータッチで締めくくり、2バーディ・2ボギーの「72」、パープレーで回りトータル2アンダーで4位に入ると、2018年大会の5位、19年の16位を上回る自己最高位を達成し、来年の出場権も再び獲得した。

「75」で回った藤井かすみは、トータル14オーバーの41位タイで大会を終えた。(文・武川玲子=米国在住)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

■東京五輪 ゴルフ競技男子 最終成績

■アニカ・ソレンスタムのプロフィール

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