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4年前にアマ優勝したコースが舞台 病と闘う平塚新夢が“分岐点”のプロテストへ

<JLPGA最終プロテスト 事前情報◇21日◇静ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇6337ヤード・パー72>

2017年5月。茨城・明秀学園日立高3年生の平塚新夢(あむ)は、静ヒルズCCで行われたステップ・アップ・ツアーの「静ヒルズレディース森ビルカップ」でプレーオフのすえ史上5人目のアマチュア優勝を成し遂げた。あれから4年が経ち、思い出のコースで今度は3度目のプロテストを戦う。

このほかにも中学3年で「世界ジュニアマッチプレー選手権」を制すなど、将来を嘱望された平塚だが、高校卒業後は病に苦しめられた。初受験となった18年のプロテストは、第1次予選を通過したものの、続く2次を群発頭痛(目の奥からこめかみにかけ、激しい痛みを伴う頭痛)のため欠場。さらにその年の10月には、国から難病と指定されている成人スチル病を発症した。「それから半年くらいはゴルフが全然できなませんでした」。クラブを握ることはおろか、生活自体も一変した。

病み上がりから半年後に受けた前回19年のテストは、ザ・ロイヤルGC(茨城県)での第2次で2打及ばず敗退を喫した。そして昨年はテストが中止。今年ようやくプロまであと72ホールというところまで迫った。

「今も通院はしてます。薬も毎日飲んで、(症状は)落ち着いています。ゴルフには問題ない。ファイナルに来るのは初めてなので、できることを精いっぱいやれれば」。普段から試合が始まるまでなかなか気持ちが上がってこないタイプだというが、初日を翌日に控え「気合を入れないとな」と自らを鼓舞した。

現在は、昨夏に入ったという茨城県のインドアゴルフ場の社員として働く日々。そのため、もっぱら練習はその職場で行い、コースは「試合がないと回らない」という。そのなかで、ここまで勝ち抜いてきた。

21歳になった平塚は、「ゴルフだけで生きていければ幸せですけど、そんなに甘くない。将来のことも考えて、今回と(今年実施の)次のテストでダメなら、選手としては終わりというのも1つ」という考えがあることも明かす。ゴルフには携わりたいというが、プロゴルファーという道の分岐点になる可能性もある。さらに「職場が家の近くなので、(テストに)合格しても試合がなければ働くかもしれないですね」とも話す。

かつて優勝カップを掲げたコースとあって、周囲からは『静だから大丈夫』と応援されるが、「大丈夫というわけではない」と本人に油断はない。「相変わらず難しい印象があるので、そんな簡単にはいかない。途中で投げ出さず、集中してプレーできればそれでいいと思っています。結果は後からついてくる」。プレースタイルは「ボギーを打たず、パーを拾っていく」ゴルフ。最後に4年前と同じ笑顔を弾けさせたい。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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