2019年8月に行われた「全英AIG女子オープン」で海外メジャー初出場初優勝という快挙を成し遂げた渋野日向子が、現地時間24日に始まる「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」で自身7回目のメジャー大会に挑む。
全米女子プロは5つあるメジャーのなかでも“女子プロナンバーワン”を決める戦い。毎年6月末に行われているが、昨年大会は新型コロナウイルスの影響により10月に延期。渋野にとって、なかなかうまくいかなかった8月から約2カ月間続けた海外遠征の集大成で、「アメリカの悔しさはアメリカで返す」と気合十分だった。
そんな気持ちが伝わったのか格好のスタートを見せる。強風吹き荒れるアロニミンクGCで「今日は風とお友達になれた(笑)」と初日はイーブンパー・暫定13位タイ。トップ10が見える上々の立ち上がりで、「今までとちょっと違うなと思える18ホールでした」と笑顔も随所に見られた。
だが、2日目は一転して苦しいゴルフ。初日はフェアウェイを一度しか外さなかったティショットが荒れた。「昨日よかったぶん、その位置から落ちたくないという欲深いところもちょっとあった。本当に必死でした。パーパットがやばいのがあったり、微妙なボギーパットも多かったし、かなり神経をやられました」。2バーディ・7ボギーの「75」とスコアを5つ落とし、46位タイまで順位を下げた。それでも予選通過を決め、「通ってしまえばこっちのもの」と言えるだけの前向きさは残っていた。
巻き返しを図りたいムービングデーだったが、出だしからさらなる試練が待っていた。スタートホールとなった10番パー4で2打目を池に入れると、打ち直しの4打目も強烈なバックスピンでグリーンの一番手前まで戻り26ヤードも残すと、そこから4パット。ダブルパーで出鼻をくじかれた。
「池に入ったことに関してはやっぱりもうちょっとどうにかなったかなと思いますけど。右を狙うとかそういう選択もできたと思いますし、もうちょっとしっかり打てれば乗ったと思うんですけど、まあその後ですよね。やっぱり4パット、池に入ってからの4打目が思った以上に返ってきてしまって、あそこもすごくビックリしていたんですけど、もうその後は呆然でした。最悪なことをしてしまったかなと思います。情けないです」
まさかのスタートに切り替えられないまま18ホールが過ぎ去り、1バーディ・3ボギー・1クワドラプルボギーの「76」。トータル11オーバー・73位タイの最下位に沈んだ。それでも「別に天狗になっていた訳じゃないですけど、鼻をへし折られたというか。今までここに来るまでは飛距離が必要だとすごく思っていたんですけど、飛距離どうこうの問題じゃないなというか、本当に飛距離以外のことで何打も縮められると今回すごい実感した」と、収穫があったことも強調した。
それでも、2か月の集大成となる最終日に意地は見せた。3バーディ・3ボギーの「70」のパープレーで58位タイに浮上。「終わり方としては良かったんじゃないかなと思う」と納得のいくかたちで72ホールを走り切った。
それだけにホールアウト後に出てくる言葉にも力がこもった。「今まで以上にこっち(米国)で戦いたいとすごく思わせてくれた。すべてに関して日本では経験できないなとすごく思った。レベルの高さを痛感した。もっと強くなって、この場で戦いたいと思った」と米ツアーへの思いがさらに高まったという。
さらにメジャー覇者という肩書についても「もう捨てていんじゃないかなと思うぐらい。日本では42年ぶり(の海外メジャー優勝)だったので何かを背負っていかなきゃいけないかもしれないけど、こっちにきてからは本当にそんな…恥ずかしいぐらいのレベルの低さ」と語るなど、いろいろなことを感じた一週間となった。
それでも最後の“日本に帰ったらやりたいことは?”の問いに、「お母さんのご飯がすごく食べたい。自分の布団で寝たい。目覚ましかけないで寝たい」と激闘を締めくくるあたりはやっぱりシブコだった。
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