<ISPSハンダ・オーストラリアン女子オープン 事前情報◇12日◇ロイヤルアデレードGC(オーストラリア)◇6689ヤード・パー73>
女子の世界ランキング、正式名称は「ロレックスランキング」。現在同ランキングで3位につけるネリー・コルダ(米国)が、ディフェンディングチャンピオンとしてオーストラリアン女子オープンに戻ってきた。
両親、弟、姉とスポーツ一家。家族全員がオーストラリアとは好相性で、各競技で優勝を飾っている。父、弟はテニスで、姉のジェシカは2012年にオーストラリアン女子オープンを制し、昨年のネリーの勝利をもって、家族でオーストラリアのナショナルオープングランドスラムという偉業を果たした。
「ここで勝つのが夢だった。今年も勝つことが最大の目標」と連覇への気落ちは強い。前年覇者として大会ポスターはもちろん、「ホテルの床にまで私の写真があって(笑)」と、大きな注目を浴びるが「それも気分がいい」と表情も明るい。日本でいえば黄金世代。成長著しい新世代のヒロイン候補は、今週も優勝候補の最右翼といってもよさそうだ。
コ・ジンヨン、パク・ソンヒョン(ともに韓国)の韓国勢ふたりに次ぐ世界ランキング3位。当然狙うは世界一かと思いきや、「そこはまったく考えていない」と明かす。「正直いうと、ロレックスランキングの仕組みもよくわからない」というのが現時点での考えだ。
一番になりたくないということではなく、「プロゴルファーなら誰でも一番になりたいとは思っている」と前置きした上で、「ロレックスランキングで1位になるより、CME(ポイント)ランキングと賞金ランキングのことを気にしている」と、自身の中での優先度を説明した。
ロレックスランキングの計算方法は男子の世界ランキングと同様、過去2年の出場試合の結果をポイント化するものだが、期間によってポイントの比重を高めたり低めたりと、計算式は複雑。「正直いうと、どういう風に決めているのか、私も私の姉も知らない」と、複雑な仕組みよりも、獲得賞金やポイントレースの仕組みに親しみがあるとした。
そうはいっても、ロレックスランキングに基づいてつくられたオリンピックランキングで8月の「東京五輪」出場が決まるとあって、今後は気になってくるところ。6月末の段階でロレックスランキング15位以内に残り、かつ米国の上位4人に入れば、1988年にテニスで出場した母のレジーナさん以来の五輪出場もかなう。
「国を代表するのは、いつでも気分がいいもの。母以来、二人目のオリンピアンになれたらそれは特別なこと」。仕組みが難解なロレックスランキングを上げるためには、当然好成績を残すこと。現時点では米国勢1番手。この位置をキープするためにも、まずはシーズン序盤で勝利がほしいところだ。
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