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復活Vを阻んだ“名匠の罠” 河本結は最難関での3ボギーに泣く

<パナソニックオープンレディース 最終日◇28日◇浜野ゴルフクラブ(千葉県)◇6669ヤード・パー72>2019年以来のツアー2勝目を狙った河本結は「66」とスコアを伸ばしたものの、3打及ばず。トータル16アンダーの5位タイに終わった。ドローヒッター有利とされるコースを持ち球のフェードで見事に攻め切ったが、6番パー4だけは攻略し切れず、3日間いずれもボギー。ひとつのホールに泣かされる結果となった。

バーディパットを外して悔しがる河本結【写真】

毎ショット全力で集中する。この目標を最後まで貫いた最終日だった。ショットに費やす時間以外は心をオフにする。「気が散らないように、周りの音を聞いたり、足の裏の感覚に集中するとか、『ホーホケキョ』というウグイスの鳴き声なんかを聞いていました」。メリハリの利いたメンタルコントロールで集中力は最後まで切らさなかった。それでも、6番にだけは最後まで苦しめられた。2打目地点からは左サイドに木がせり出し、フェードヒッターはどうしても狙いにくい。2日目まではグリーンを右に外してボギー。「きょうは乗ったんですけどね。3パットしちゃいました」。河本にとって相性が悪いというだけでなく、3日間の平均スコアが4.1311の最難関ホール。「風が読みにくいですからね。3日間とも左からの風だったので、本当にフェードは打ちづらい。井上誠一設計のコースだなって感じです」。今回は名匠の罠にはまったといったところだろう。上り調子で迎える次戦は今季最初のメジャー「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」。ただし、河本に特別な気負いはない。「試合に大きい小さいはないし、やることは変わらないですから。今週だってメジャーのつもりでプレーしました」舞台の茨城ゴルフ倶楽部(東コース)はこれまた日本の名匠・上田治氏の設計。「どれだけフェアウェイから打てるかがカギなので、ティショットが大事になると思います。アイアンは良くなってきたんですけど、1Wは上からカットに入るので調整したいですね」。充実感漂う表情と冷静な口ぶりからは、復活優勝が近いことを伺わせた。(文・田中宏治)

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