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遅れてきた黄金世代が強烈アピール 25歳のルーキー・小西瑞穂が3位に躍進

<KKT杯バンテリンレディス 2日目◇13日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6518ヤード・パー72>よーい、ドンで飛び出した。今季開幕戦のツアーデビューから7試合、17ラウンド目で初の60台となる「69」。昨年11月の最終プロテストに合格した小西瑞穂が、5バーディ・2ボギーのトータル5アンダーでV圏内の3位タイに上がってきた。

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「出だしからパットがよく入ってくれた。1番は8メートル、2番は2.5メートル。パットはずっと悪くなかったけど、もうちょっとで入らないのがずっと続いていた。それが初日もそうだけど、今週は入っている感じです」予選ラウンドのパット数は2日間とも26回。硬くて、速いグリーンを苦にすることなく、勝負どころで確実にカップに沈めた。最も長かったバーディパットは9番パー5の10メートル。ギャラリーの「入れ! 入れ!」の後押しを受け、最後のひと転がりで「コトンって入ってくれました」とニッコリだ。東北福祉大1年時に「日本女子学生」のビッグタイトルを手にしたが、大学卒業後の2021年6月に初めて受験したプロテストに合格するまで3年を要した。4度目の挑戦を12位で突破。QTランク23位の資格で今季前半戦の出場権を獲得したが、「明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント」の47位タイが最高で、4度の予選落ちを喫していた。各地を転戦する初のツアー生活。「なかなか思うようにいかないし、初めてのことばかり。疲れもあります」。今週は温泉付きの宿舎でリフレッシュ。会場入りの前には大学卒業後に弟子入りした、同じ広島出身でツアー通算7勝の佐伯三貴の自宅に立ち寄り、パワーをもらった。「ずっと成績がよくなかったので、この位置にいられることがうれしい。いい位置にいれば、うまい選手のプレーも見られる。最終日は勉強しながら楽しみたい」1998年度生まれで、広島国際学院高時代はゴルフ部の女子主将を務め、男子主将の金谷拓実とともにチームをけん引した。国内男子ツアー6勝の実力者が同級生で、兄は男子プロの小西健太。その兄がキャディを務めてくれた昨年の「日本女子オープン」は36位タイに入った。遅れてきた黄金世代が長い助走期間を経て、熊本空港CCからテイクオフを目指す。(文・臼杵孝志)

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