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松山英樹に太鼓判「間違いなく非常にいい状態」 初出場の久常涼は“持ち球”が有利?【丸山茂樹のマスターズ展望】

<マスターズ 事前情報◇9日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7555ヤード・パー72>現地時間11日(木)から海外メジャー初戦「マスターズ」が開催される。日本勢からは2021年覇者・松山英樹と特別招待で久常涼が初出場。米ツアー通算3勝でマスターズには過去9回出場している丸山茂樹が「丸山茂樹ジュニアファンデーションゴルフ大会」で、ふたりのマスターズでの活躍について展望を語った。

松山&久常がオーガスタ入り【現地写真】

22-23年シーズンは未勝利に終わった松山だったが、今季は2月に勝利を飾った。「ジェネシス招待」で最終日に「62」をたたき出して6打差を大逆転。丸山は最初はコースで松山について回ったが、3連続バーディ発進を決めたあと、優勝の可能性を感じて「画面で見ていたほうがよく分かる」と“自宅観戦”に切り替えた。そして戦況を見守った。「あれはすごいね。英樹は“持っている”。勝負運もあるし、周りが全然伸びていないという状況で“バーン”といった。周りには勝つ要素がなかったけれど、英樹にはあった」。15番の残り189ヤードからの2打目を20センチにつけるスーパーショットを見て「優勝が決まったと思った」。単独首位に浮上し、華麗に勝利をかっさらった。「ここ最近、間違いなく非常にいい状態にあると思う」と松山の状態について話す。ジェネシス招待で優勝したあとも、「アーノルドパーマー招待」12位、「プレーヤーズ選手権」6位とビッグトーナメントで好成績。さらに“前哨戦”では大会自己ベストの7位に入って、オーガスタに乗り込んでいる。「僕が最も優れていると思っているアイアンショットのキレも戻ってきた。オーガスタはそこがすごく重要視される。小技も大丈夫だし、非常にいい状態であることは間違いがない。大いに期待したいですね」SGティー・トゥ・グリーン(ショットのスコア貢献度)は「1.535」でスコッティ・シェフラー、ザンダー・シャウフェレ(ともに米国)に続いて全体3位。“チップイン”も量産し、SGアラウンド・ザ・グリーン(30ヤード以内のアプローチのスコア貢献度)は「0.712」で全体1位につけている。「間違いなく復調している。大事な試合で必ず上にいるのは素晴らしい。マスターズでもやってくれそう」と予想する。初出場の久常についても、特別招待されたことを「ついているね(笑)」と冗談交じりにいじる一方、オーガスタで活躍を願う。久常は昨年、今夏にパリ五輪が開催されるル・ゴルフ・ナショナル(フランス)でDPワールド(欧州)ツアー初優勝。PGAツアーへの切符をつかみとり、今季は“世界最高峰”の舞台で堂々と戦っている。オーガスタでのプレーは初めてだが、「ドローヒッターなので相性がいいんじゃないか」丸山は分析する。オーガスタ・ナショナルGCは左ドッグレッグのホールが多く、ドローヒッターが有利という“定説”がある。実際に松山は“ストレートに近いドロー”を武器にマスターズを制した。初出場での上位争いに期待を込める。日本勢ふたりは、テキサスでの“前哨戦”で4日間を戦って移動。月曜日にはコースに顔を見せたが練習のみにとどめ、火曜日にはともにアウト9ホールを練習ラウンドした。“ゴルフの春の祭典”から目が離せない。

<ゴルフ情報ALBA Net>