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衝撃初V、14年ぶりカムバック… タイガー・ウッズ全優勝を振り返る【マスターズ名場面】

海外メジャー今季初戦「マスターズ」が11日(木)から開催される。これまで、5回もグリーンジャケットを手にしてきたタイガー・ウッズ(米国)。これまでの5度に渡る歓喜の瞬間を改めて振り返る。

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■衝撃の史上最年少優勝(1997年)1996年にスタンフォード大学を中退して、プロ転向したウッズ。同年に2勝を挙げる華々しいデビューを飾った大物はオーガスタでもひときわ輝いた。大会史上最少スコアのトータル18アンダーで、2位のトム・カイト(米国)に12打差をつける圧勝。史上最年少となる21歳3カ月14日での衝撃的な初制覇を達成した。なお、これがウッズにとって初めてのメジャータイトルだった。■史上初のメジャー4連勝“タイガースラム”達成(2001年)前年の「全米オープン」、「全英オープン」、「全米プロ」とメジャー3連勝を果たしてオーガスタに戻ってきたウッズ。首位で最終日を迎える格好の展開となったが、1番でボギーを喫して終生のライバルであるフィル・ミケルソン(米国)に並ばれてしまう。さらにデビッド・デュバル(米国)も浮上して三つ巴の戦いとなったが、18番でバーディを奪い2度目のグリーンジャケットをもぎ取った。これで史上初となるメジャー4連勝を達成。この年、年間グランドスラムとはならなかったが、2年にまたがるこの偉業は『タイガースラム』と呼ばれた。■史上3人目の連覇 総距離が伸びても関係なし(2002年)前年よりも総距離が285ヤード伸びたコースもこの男には関係なかった。トータル11アンダーの首位タイで最終日を迎えると、序盤で連続バーディを奪い流れを掌握。その後も危なげないプレーでジャック・二クラス(米国)、ニック・ファルド(イングランド)に続く史上3人目の連覇を達成した。■マスターズ史上最も有名なチップインバーディ!(2005年)連覇を達成したあと2年連続でグリーンジャケットを逃していたウッズに、再びチャンスが巡ってきたのが29歳の時。第3ラウンドで「65」を叩きだし、首位に浮上したがクリス・ディマルコ(米国)が猛追を見せて勝負はプレーオフへ。ウッズにとってオーガスタでの初めてのエクストララウンドだったが、1ホール目に5mのバーディパットを沈めて4度目のタイトルを手にした。最も有名なシーンとなったのが最終日の16番ホール。幾度となくドラマが生まれたパー3でウッズはグリーン左に外してしまう。ディマルコとは1打差、万事休すかと思われたが、ここからのアプローチはカップの縁で一度止まると、最後の一コロがりでそのまま吸い込まれチップインバーディに。マスターズの名場面として今でも語り継がれるミラクルショットは、この年に生まれた。■「おかえり、タイガー」歓喜の瞬間とタイガーコール(2019年)「おかえり、タイガー」。14年ぶりの「マスターズ」勝利で5着目のグリーンジャケットに袖を通した。数年間、苦難の道を歩んできた。13年を最後にツアー勝利から見放され、4度の腰の手術に逮捕劇。「二度と戻れないと思っていた」と、現役生活続行も危ぶまれたが、このオーガスタでカムバックVを果たした。思えば最後のメジャー優勝から11年が経っていた。ウィニングパットを入れると右手のコブシを握りしめ、両手を挙げて雄たけびをあげた。駆け寄ってきた子どもを抱き寄せる。会場はタイガーコールで熱狂する中、母親と長いハグ、続いてガールフレンドとハグ。目を閉じて喜びを噛みしめる中、タイガーコールは鳴り止まない。パトロンや選手たち、そして世界中のゴルフファンが14年ぶりのマスターズ優勝を祝福した。

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