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河本結を復活させる“めい想”効果 ピンに“ガシャン!”でエース達成ショットも披露

<ヤマハレディースオープン葛城 最終日◇31日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6455ヤード・パー72>3季続けてシードを落としている河本結が完全復活を予感させるプレーでトータル8アンダーの4位タイでフィニッシュした。首位と7打差の15位タイから出た最終日は5バーディ・ボギーなしの「67」の猛チャージ。1年間続けてきたメンタルトレーニングの成果がはっきりと表れ始めた。

河本結がさわやかにガッツポーズ【写真】

じわじわとスコアを伸ばし、トップが見える位置で迎えた17、18番は会心の連続バーディ締め。ホールアウト時点ではプレーオフの可能性も残す首位と1打差のクラブハウスリーダーだった。特に17番パー3はピンに弾かれなければ、ホールインワンになっていたかもしれないスーパーショット。「えっ、ピンに当たったんですか? でも、あれが入っていたらラッキーすぎて後が怖い。入らなくてOKです」と笑顔で振り返った。先週の9位に続いて、2週連続でのトップ10入り。「メンタルだけでここまで戻ってきました」。1年前からメジャーリーガーなども指導する兼下真由子さんにめい想を取り入れたメンタルトレーニングを受けており、その成果を口にした。「今日のプレーも、いいことも悪いことも忘れて、あしたからは次の試合に向けた準備。良くも悪くも浸らない」。精神面の安定が復調の一番の源だ。めい想はラウンド中にも取り入れており「歩きながらでもできますし、打つ前に一瞬ということもあります。目を開けていてもできるのでそういう技術を教えてもらって集中しています」。週明けの月曜日にも対面でメンタルトレーニングを受ける予定。「兼下さんは動くパワースポット、人間パワースポットですから」と絶大な信頼を寄せる。一方、技術面では昨シーズン中にコーチと離れ、トレーナーと話し合いながら自分自身で調整している。前日のラウンド後には首の前側の根元に張りが残った。「首が前に出て頭が落ちたアドレスをしていたんだと分かります。今朝はアップを多めにして首、肩、背中に刺激を入れて準備をしてきました」。こうした細かな調整が、最終日の猛チャージにつながった。昨季はやや勢いのなかった黄金世代だが、先週の臼井麗香、今週の小祝さくらと連勝中。復調した河本の2019年「アクサレディス」以来となるツアー2勝目も近いうちに実現しそうだ。(文・田中宏治)

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