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パー4イーグルは「うれしくて飛び跳ねちゃった(笑)」 桑木志帆が5位急浮上で一躍V争いへ

<ヤマハレディースオープン葛城 3日目◇30日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6455ヤード・パー72>29位からスタートした桑木志帆は、14番でイーグルを奪うなど「68」とスコアを伸ばし、首位と5打差のトータル5アンダー・5位タイまで浮上した。開幕からの4試合で2度の予選落ちを喫するなど、上位でプレーできていなかったが、中止となった前日の練習でショットの調子が急変。一躍、優勝戦線に名乗りを上げた。

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今季自身初のイーグルは、前半の14番パー4で訪れた。残り95ヤードから52度のウェッジで放った2打目はピン手前80センチほどの位置に落下。バウンドして一度はオーバーしたが、バックスピンで戻ってカップに消えた。「いいショットが打てたとは思ったけど、まさか入るとは…。うれしくて飛び跳ねちゃいました(笑)」。この一撃で前半で2つスコアを伸ばすと、後半は2バーディでボギーはなし。強風に苦しむ選手が多いなか、この日5人しかいなかった60台をマークした。昨季はそれまでのドローからフェードに球筋を変更。「縦振りを意識していたんですけど、やり過ぎてアウトサイドインが強くなってきて、それを修正したら、今度はインサイドアウトになってしまって、昨日の練習でもう一度、クラブを縦に使うように意識したらよくなりました」。前日はスタート前の練習中に中止が発表されたため、そのまま練習を継続。「昨日の練習で少しつかんだものがあったので、昨日があってきょうがあったんだなと思います」。この日はスタートの10番でベタピンのバーディ。練習で得たきっかけが本物だと確信した。これまでショットにやや不安があった一方で、ショートゲームには手ごたえを感じていた。「低く出て、スピンが効いて、最後に少し転がるようなアプローチしか打てなかったんですけど、開幕戦でティーチングプロの岩本砂織さんに教えていただいて、やわらかいアプローチも打てるようなりました」。2017年にJLPGAティーチャー・オブ・ザ・イヤー清元登子賞を受賞した岩本コーチのアドバイスでアプローチの幅が広がり、積極的にピンを攻めることができるようになったという。昨季は初優勝にこそ手が届かなかったが、2位3回、3位2回とたびたび上位をにぎわせ、メルセデス・ランキング10位に食い込んだ。いつ勝ってもおかしくない実力を持っていることは証明済み。最終日は復調したショットと自信を持つアプローチを武器に攻撃的なゴルフで首位との差を詰めていく。(文・田中宏治)

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