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キャディはさくらパパ 26歳ルーキー・浅田実那がやっとたどり着いた“地元”でのデビュー戦「感慨深いですね」

<アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 事前情報◇20日◇UMKカントリークラブ(宮崎県)◇6545ヤード・パー72>紆余曲折を経て、ついに迎えるプロデビュー戦。「やっとライセンスを持ってこの舞台に立てるんだなって思うと、感慨深いですね」。26歳のルーキー・浅田実那は、ここまでの道のりを思い返しながら、しみじみとそうこぼす。

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11歳からゴルフをはじめ、横峯さくらの父・良郎氏の指導を受けるため出身地の愛知から宮崎に移ったのが中学1年生の時。そこから一時、大阪で暮らした時期も挟んだが、10年以上を過ごす宮崎はいまや“地元”と言える場所になっている。「応援してくれる方も多いし、みんな『頑張れ』って言ってくれる。なんか勝手にプレッシャーを感じているんです」。縁もゆかりも深い地で初戦を迎えられることは、特別な気持ちにもなる。2017年、18年にはTP単年登録選手としてツアーを戦ったが、正会員として再びツアーに戻ることができた。5回目のプロテストで合格を果たしたが、20〜22年の3年間は一度プロになることを諦め、OLをしていた時期もある。大阪に住んでいたのは、その時の話だ。「覚悟を決めてまた戻って来てよかったな。やっとここに立てるのかという思いがあります」。それだけにここでプレーするよろこびは人一倍感じられる。オフは良郎氏とともに、主にアプローチ、パターの練習に時間を割いた。グローブを持った良郎氏をターゲットに50〜60ヤードのショットを打ち続ける日々。「オフは調子が悪くて。それでもスコアを作らないといけないという心の持ち方と、ショットが悪いならとリカバリーを意識して」。そして今週のキャディは良郎氏が務める。緊張のラウンドで、その存在はやはり心強い。テスト合格後には、かつての同僚からも祝福のメッセージが届いたという。「プロって呼んできたりして…ちょっと嫌ですね(笑)。慣れないし今まで通りにしてほしい。呼び方は、みなちゃんでいいです」。明るい笑顔も魅力のルーキーだ。QTランクは156位で、現時点で今季は下部のステップ・アップ・ツアーが主戦場になる。「(ステップで)優勝して、レギュラーツアーに戻りたい」。これがルーキーイヤーの目標になる。とはいえ、宮崎ではやっぱり力も入る。「優勝はもちろん目指します。地元ということもあるので応援してくれる方と一緒に楽しくゴルフをしたいですね」。元気にプレーする姿を見せることが、まずは“地元”への恩返しになる。(文・間宮輝憲)

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