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PGAツアーが感じた日本の“おもてなし” レストランで目撃した驚きの光景とは

コリン・モリカワ(米国)の優勝で幕を閉じた日本開催のPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」。会場に訪れていたPGAツアーインターナショナル社長で海外事業全般の業務を担当するクリスチャン・ハーディー氏に日本文化について聞いた。

愛する“ワイフ”と優勝カップを手にするコリン・モリカワ【写真】

「本当に日本は大好きで、日本の文化も日本食も大好きです」と話すハーディー氏は年に4回ほど来日している。「いい意味で非常に細やか。ケアがちゃんと行き渡っている。例えば、カスタマーサービスもありますし、デザインなども非常に細かくケアされています」と、日本の印象について教えてくれた。「仕事へのプライドを感じた」とハーディー氏は、ZOZOチャンピオンシップが行われたアコーディア・ゴルフ 習志野CCのクラブハウスにある選手ダイニングで驚きの光景を目にする。「1つのテーブルに置かれていたメニューが少し斜めになっていたことに気づいたスタッフが、それを一瞬見て直したんです。サイン用に立てられたボールペンとのバランスも写真を撮ってチェックして『OK』といわんばかりに満足していた」。よほど感銘を受けたのか、ハーディー氏はその状況を実際にテーブルに置いてあったペットボトルと花瓶を使って再現しながら、興奮気味に話す。続けて「選手もまったくいない、誰にも見られていないところで(ハーディー氏は直視していたが)、丁寧な仕事をされているところに、仕事の誇りを感じました。そこが日本人と日本文化の素晴らしいところだなと思います」と、“おもてなし”文化を称賛する。

次に、日本食も大好きなハーディー氏に好きなメニューを聞いてみると、予想外の答えが返ってきた。「昨日初めて食べたウナギの骨の唐揚げみたいな、骨チップスみたいな感じの料理がすごく美味しかったです」と、ウナギを食べに行った時に出てきた『骨せんべい』にハマった様子。「お寿司の大トロや天ぷらなど想像されたかもしれませんが」といたずらに笑う。しかも、「子どもたちに写真を送ったら、妻がアメリカで買えるところを見つけたみたいで、『子どもたちにも食べさせている』と言っていた」と、いまやハーディー氏一家のお気に入りとなっている。大会期間中はモリカワがSNSで東京・銀座にある「すきやばし次郎」で、寿司を楽しんだことを発信するなど、PGAツアーの選手たちもコース内外で日本の細やかな“おもてなし”や“食文化”に触れた。日本の選手やファンがPGAツアーの雰囲気を味わっただけでなく、日本文化を世界に発信もした一週間となった。(文・高木彩音)

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