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櫻井心那はグリーン“急変”で困惑も… 凱旋試合での大歓声に「優勝したのかな?」

<日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯 初日◇7日◇パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(長崎県)◇6755ヤード・パー72>地元のメジャー大会で2週連続優勝を目指す櫻井心那は、後半のトリプルボギー、ダブルボギーがたたり3オーバーの73位タイと出遅れた。2つのバーディを奪った前半は「うまくまとめられた」と快調に歩みを進めたが、幼少期から何度も回ってきたコースに後半、驚かされることになる。

大ギャラリーからの拍手を浴びる櫻井心那【写真】

「違うコースみたい」と目を丸くしたのは、猛暑の影響でコンディションが完璧に整わなかったグリーンに対してだ。芝が枯れた部分がむき出しになり、地面が見える場所も少なくない。それによって「すごく速くなって、硬さもすごい」と、後半から表情が一変した。折り返し直後の10番では、エッジからパターで打った15メートルほどの3打目が2メートル以上オーバーすると、そこからまさかの4パットを叩き、一気にオーバーパーに転落した。「イメージが全然湧かない。ラインは真っすぐなはずなのに、急に右に曲がったり」。困惑した状態のなか13番ではバーディを奪ったものの、17番パー3でスコアを落とすと、最終18番ではセカンドショットをクリークに落とし、4オン2パットのダブルボギーを叩いてしまう。17番もいい当たりのティショットが、硬くなったグリーンによって奥まで跳ねてバンカーに落ちるという、いわば不測のボギーだった。それでも地元ギャラリーは、期待の19歳に惜しみない声援を送り続ける。1番のティグランドに向かう時は大歓声で送り出され、5番パー3で最初のバーディが来た時には「優勝したのかな?」というほどの拍手が巻き起こった。それに応えるプレーを一番望むのは、もちろん櫻井自身。「明日は大丈夫だと思います」と、グッと表情を引き締め、前を向いた。(文・間宮輝憲)

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