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今後の出場権を左右する大会が開幕! リランキング争いで“ボーダー越え”を目指す選手の心境は?

<ニチレイレディス 事前情報◇15日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)◇6621ヤード・パー72>昨年末に行われた予選会で決まった、QTランクが今週で“有効期限”を迎える。国内女子ツアーは、シーズン中に非シード選手たちの優先出場順位を見直す『第1回リランキング』を今大会後に実施。今週終了時点で、ここまでに稼いできたメルセデス・ポイント上位30位ほどに入ることで、9月の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」までフル出場できる見込みが立つ。

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ボーダーラインと目されるリランキングの30位は若林舞衣子の78.77pt。その付近にいる選手たちは、どのような心境でこの試合を迎えるのか。31位の照山亜寿美(77.15pt)は、3月の「アクサレディス」で3位に入ったことで、夏場の出場権争いを優位に進められたひとり。出場15試合で予選通過は4試合のみだが、「1試合いい結果が出たことで気持ち的には楽になりました」と、そのトップ3に救われた形だ。さらに直近2週も予選通過したことで、中盤戦も継続的に試合に出られることができそうだ。ただ、前述したように9月には第2回リランキングも待っている。「さらに飛ばしていかないと」という危機感も同時に募らせている。予選落ちが続いた時期は、周囲のアドバイスなども大きな支えになった。2016年のプロテスト合格後、キャリアのほとんどを下部のステップ・アップ・ツアーで過ごしてきただけに、慣れないレギュラーツアー生活を送っているが、そこでの経験は今後につながる。「疲労もたまるし、ケアもしっかりしないといけないと思っています。継続して出ることで学ぶことも多いですね」と、なんとかトップカテゴリーでシーズンを終え、その先にある初シードを目指していく。35位の薮田梨花(55.81pt)も、先週の「宮里藍 サントリーレディスオープン」で22位タイになったことで稼いだ22.50ptにより、立場を楽にできた選手だ。「ニチレイまでに余裕を持たせたいという気持ちが大きかった」とシーズンを過ごしてきたが、なんとか中盤戦以降の試合にもメドが立った。開幕から2試合連続でウェイティング枠から出場をするなど、レギュラーツアー出場にこだわり、結果的にここまでの全16試合に出場することができた。「初めての経験でつらいこともあったけど充実していました」というツアー生活を、さらに安定させるために、ここで“もう一越え”といきたい。38位につける奥山友梨(54.34pt)は、「今(中盤戦にフル出場できるラインの)ギリギリくらい。ひとつでも順位を上げられるように」と、“安全圏”を目指している。QTランク10位で、問題なくここまでの全16試合には出られたが、やはり「30位くらいには入りたい」と挽回を期す。「グリーンが小さいので、乗ったらチャンスと思ってたくさんバーディ獲りたい。上位を目指して頑張ります」と意気込んでいる。以下、39位にはツアー通算1勝の藤本麻子(51.50pt)、40位には予選会から今年の「全米女子オープン」出場権を獲得し上り調子の木下彩(51.45pt)が控えている。さらに下には68位の河本結(10.46pt)や、72位の岡山絵里(8.40pt)といったツアー優勝経験者の名前も見られる。3日間大会で獲得できるポイントは優勝で200pt、2位120pt、3位90pt…となっている。出場権争いにより、どんなドラマが生まれるのかにも注目が集まる大会が開幕した。(文・間宮輝憲)

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