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マスターズ覇者のラームは約束を守る男、欠場よぎるも出場! グリーンに続いて今週は“レッドジャケット”を目指す

<RBCヘリテージ 事前情報◇12日◇ハーバータウンGL(米サウスカロライナ州)◇7191ヤード・パー71>オーガスタ・ナショナルGCの18番グリーンで両手を突き上げたのはわずか3日前。マスターズチャンピオンとなったジョン・ラーム(スペイン)は、今週は「RBCヘリテージ」に参戦する。

マスターズ制覇でラームが雄叫び!【写真】

同大会は今季は“格上げ大会”の1つでトップ選手は出場を課せられている。ジョージア州オーガスタから、今大会の会場、ハーバータウン・ゴルフリンクス(ヒルトンヘッドアイランド・サウスカロライナ州)は車で南東へ3時間足らず、移動としては大変ではないが、ラームにとってはめまぐるしい時間だった。“格上げ大会”を1試合欠場することが認められているから、ラームが大会から棄権してマスターズ勝利をゆっくりと祝っていても不思議ではない。しかしラームは出場を決行、その理由は…。「本当は少し欠場することも心をよぎった。だけど今年のはじめには出場すると大会に伝えていた。だからその約束を果たしたかった」とラーム。さらにケリー夫人と話しをしたという。「ゴルフファンのためだけなない。子供たちのファンが待っている。もし僕がその子供たちの一人だったら、もっとも最近のマスターズチャンピオンのプレーを見たいと思うだろう。だからここに来た」と言葉にした。順延となっていたため最終日は30ホールをプレーし勝利を手にしたあと、グリーンジャケットセレモニーのあと、バトラーキャビンの最上階で家族と約20分ほど過ごす時間が用意されていたという。ラームにとって勝利後にもっともリラックスできた時間でもあった。ところがそのままクラブハウスでオーガスタ・ナショナルGCのメンバーらとマスターズチャンピオンとして“ディナー”が待っていた。「まさか“ディナー”があるとは知らなかった。カクテルくらいかと思っていたが…、それでもオーガスタのメンバーと語り合ったり写真を撮ったり、素晴らしい時間だった」と話し、チャンピオンとなった意味などをスピーチしたという。なんとも長い一日を過ごしたラームはヘトヘトに疲れ切っていた。それでも「あまりよく眠れなかった」と話す。「アドレナリンが出ていたのか何なのか…。ほとんど眠ることができなかった。月曜の夜はぐっすり眠った。だけど朝起きたらまだ疲れていた。毎日少しずつ良くなっているが、ものすごくたくさんの要望がある。だけどそれはとてもうれしいことだ」とラームは声を弾ませた。そしてこの日はプロアマ戦に出場すると「こんなに多くの人に見られたプロアマは初めて」と笑った。RBCヘリテージの優勝者は、2018年に勝利した小平智も着用した赤いタータンチェックのジャケットを獲得する。マスターズ勝利で得たグリーンジャケットに続き「今週も『ジャケット』を着させてもられるように勝利を狙うつもりだ」と世界ランキング1位は自信をみせた。(文・武川玲子=米国在住)

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