<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 2日目◇25日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6487ヤード・パー72>
首位と3打差の10位タイから浮上を狙った渋野日向子は、前半で3ボギーを喫したものの、中盤での3バーディでカムバック。「落としはせんかったけど、伸ばしたかった」と振り返り、残り2日間は「いけるところまでいきたい」と過去に2位タイ、3位タイで終えている好相性大会での巻き返しを図る。
斜め後ろから撮ってみた 渋野日向子のドライバースイング【動画】
落としどころが狭いフェアウェイに、グリーン周りは長く伸びたティフトン芝。そして「クセが強い」というコーライグリーンとあって、ショットが乱れた序盤は苦戦した。それでもティショットをフェアウェイセンターに置いた7番では残り167ヤードから手前3メートルにつけて、この日初めてのバーディ。そして9番パー5では2オンに成功し、イーグルトライからのタップインバーディを奪取した。流れを取り戻して「72」となんとか耐えた。
「内容を大事にしたいけど、そのなかでも攻めの気持ちは忘れたくない」。ティショットは全ホールでドライバーを振り抜き、特に“獲りたい”パー5ではその気持ちもより一層増す。特に4つあるパー5のうち、582ヤードと距離が長い2番を除いて、9番(490ヤード)、11番(485ヤード)、13番(495ヤード)は2オンも狙えるチャンスホール。しっかり伸ばしておきたいチェックポイントだ。
その言葉通り、果敢にピンを狙っている。9番は「あんなにいっとると思わんかった」と、右ドッグレッグをショートカットするようにしてフェアウェイへ置き、7番ウッドで2オンに成功。11番では残り230ヤードほどから、3番ウッドでバンカー越えに切ってあるピンを狙った。惜しくもバンカーにつかまるも、寄せてバーディトライのシチュエーションを作った。
13番は2打目を3番ウッドでグリーン手前ギリギリまで運び、“絶品アプローチ”で1メートルに付けるなどチャンスメイク。パッティングが決まらずひとつしか伸ばせなかったことは「残念」だが、ロングドライブでチャンスを作った。
「パー5は2オンを狙いたいから、ティショットはマン振り」しているという渋野。今大会では11番、13番でドライビングディスタンスの計測が行われているが、この2日間の平均飛距離は『260.750ヤード』で“飛ばし屋”の原英莉花と勝みなみ、野澤真央についで全体4位。さらにいえば、2日目の13番ホールでは『268ヤード』の“超”ビッグドライブ。11月末にしては比較的暖かい気温の要因もあるかと思うが、日本開催の米女子ツアー「TOTOジャパンクラシック」では4日間平均『244.375ヤード』、今年の米ツアー平均スタッツ『257.65ヤード』と比較しても、かなり飛んでいる。
「右に行くことが多かった。つかまらずに高いボールで右に飛んでいく」とこの日のフェアウェイキープ率『9/14』は課題として挙げるが、ハイドロ―のきれいな球筋を描いたホールも少なくはない。力いっぱいドライバーを振り抜いたことで生み出される“2オンイーグル”にも期待したい。(文・笠井あかり)
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