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史上最年少の年間女王・山下美夢有 次なる偉業“イ・ボミ超え”へ自然体強調

<大王製紙エリエールレディス 事前情報◇16日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6575ヤード・パー71>

残り2試合を残してメルセデス・ランキング1位が確定。史上最年少での年間女王となった山下美夢有だが、次は1年間での最多獲得賞金額が見えてきている。

コロナ禍で統合となった2020-21年シーズンを除いて、1年間での最多獲得賞金は15年のイ・ボミ(韓国)が記録した2億3049万7057円。これは男女通じての最高額だ。山下は現在2億327万967円でその差は2722万6090円となっている。

今大会の優勝賞金は1800万円、そして最終戦の「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」の優勝賞金は3000万円。十分に可能性は残している。

しかし、本人はいたって冷静だ。女王戴冠前から「意識はしていたけど、目の前の試合に集中していました」と戦っていただけあって、「気持ちを切り替えて、残り2試合優勝目指してやるという気持ちです」と目前の試合に集中することは変わらない。ボミの賞金額についても「考えたことないですね」と笑うだけだ。

今週の試合に関しても足元をしっかりと見つめている。「いまちょっと疲れがあるのか、あまり思うような体の動きができていないので、まずはそこを修正したい」。戴冠前と変わらない、山下がそこにいる。

だが、2007年の賞金女王・上田桃子から戴冠の祝福メッセージをもらったことで、“大きな意味”での目標も改めて見えた。「桃子さんは大先輩として、プレーだけでなく人間性も尊敬している。技術だけじゃないなと思っています。私も桃子さんみたいに人間性が尊敬される選手になりたい」と成績だけでなく、人としてももっと高めたいと語る。

奇しくも15年のボミも「伊藤園レディス」で賞金女王を戴冠し、この大会でも優勝を飾ってシーズン最多獲得賞金額を更新した。圧倒的な強さを見せつける21歳が同じルートをたどっていく可能性は十分にある。(文・秋田義和)

<ゴルフ情報ALBA.Net>