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「困ったときに使うのが一番いい」永峰咲希の複数年シードに対する考え方

<大王製紙エリエールレディス 事前情報◇15日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6575ヤード・パー71>

現在メルセデスランキング62位とシード権死守にがけっぷちの永峰咲希。圏内に入るには単独3位以上が最低条件となる。もしポイントによるシードを獲得できなかった場合は、所持している2020年の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」の3年シードを行使することを明言した。

何を当たり前のことを、と思うかもしれないが、ちょっと待ってほしい。ファイナルQTに行き、来季の前半戦の出場権を獲得することができれば複数年シードを使う必要がない。獲得から10年以内であればいつでも使えるため、QTの結果を待ってからでもいいのだ。

ここには永峰なりの考えがあった。

「もちろん、QTに行くという考えがあるのはわかります。例えば3年シード使って来年シード獲れたらシードがかぶってもったいないという意見があるかもしれないけど、困ったときに使うのが一番いいと思うし、私がもらった権利なので好きなタイミングで使いたいです(笑)」

心のどこかに余裕が生まれてしまっていたかもしれない。そう考える部分もある。「大事に取っておくものでもないと思うし、父も“そういうのを持ってるから甘えじゃないけど、シードがあるし、という考え方があるのでは。だから、使っていいんじゃない?”と」。ズルズルと使い時を見誤るのも嫌だ。「いつまでも大事に取っておいて使えるのに使わないのは。戦えなくなって出る3年間もつらいと思う」。それらを踏まえてこう考えた。「だから使います」。

そう考えておきつつも、今大会に楽しみな部分もある。「ここになって色々とそろってきたなという感じもある」。ドライバーの状態も上がってきているし、アイアンのシャフトを前週からカーボンにしたら「ラフに行っても、そこからパーオンできる確率が上がった。むっちゃいいじゃん! クラブでこんなに変わるんだ」と発見もあった。「結果が全然出ていないので悔しいですけど、いろいろな発見もあってあまりネガティブに考えていません。そういうのを見つける1年だったと思う。これを踏まえたオフも見える」と前向きになることはできている。

「やることは決まっていますから」。すべてを整えて、最後の戦いへと向かっていく。(文・秋田義和)

<ゴルフ情報ALBA.Net>