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自分の骨格を知ることでゴルフ寿命を延ばす【原田香里のゴルフ未来会議】

ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。今日のテーマは、故障せずにできるだけ長くゴルフをするためには? です。

年齢を重ねるにつれて体が硬くなり、思いがけないことでケガをするのは、プロでもアマチュアでも同じです。疲れがたまっていれば、余計にそうですね。気をつけるに越したことはありませんが、それでもケガをしてしまうときはしてしまいます。

ゴルフのスイングではなく、歩いているときに芝生で見えない穴に足を取られて捻挫をする。松葉で滑って転ぶ、などということもあります。そのようなときは、できるだけ無理をしないことです。

コロナ禍の思いがけない副産物であるゴルフ人気で、最近のゴルフ場はどこも混んでいます。この間、ゴルフ仲間とプレーしたコースもゴルファーがいっぱい。特に2サムでのプレーが目立ったのは、割増料金がないからなのかもしれません。

そこで出会ったひとりの高校生の男の子のことが気になりました。同世代には大きな体の子もいる中で、小柄な子だったからでしょうか。私も体が大きくないのでよく分かるのですが、体格に恵まれた人に比べるとどうしても、無理をしがちになります。特に、ゴルフは偏った体の使い方をするスポーツ。気をつけてケガなく成長して欲しい、と思って思わずアドバイスをしてしまいました。

それは、体の使い方を「骨組みで考えたほうがいい」ということなのです。私も、今、教わっている先生、東浦正光さんという方がいます。SNSメソッドというゴルフ理論を基にレッスンを受けており、その方に出会って初めて知ったのですが、基本は「骨格で考える」のがいいということなのです。

飛距離でアドバンテージが欲しいため、プロでも陥りがちなのが、自分でクラブを振りに行ってしまうこと。力任せ、という言い方をすれば分かるでしょうか。いわゆる“マン振り”です。これをすると、どうしても体のどこかに負担がかかり、将来の故障の原因になります。

そうではなくて、人間がクラブという道具を使ってスイングするときに、それぞれが持っている骨格を理解して、自分に合ったスイングをするのが理想ではないかと思います。

まず、骨の付き方を知ること。私の場合は「右に乗って、左に乗って」というイメージの体重移動で打っていたのですが、そうではなく、下半身を使って回転することが飛距離を出すコツだったのです。ジュニアの頃からゴルフをしていましたが、東浦さんに会ってからは目からうろこがぽろぽろ落ちたのを思い出します(笑)。

骨格を知ることで、もう少しここを鍛えたいなぁとかが分かりやすくなると思います。それをもとにトレーニングをすることで、故障が減り、より長くゴルフを楽しめるのです。プロや競技ゴルフをする人にとっては、選手寿命が延びるということになります。

仕事としてゴルフをするにも、楽しんでゴルフをするにも、体が資本であることに変わりはありません。いえ、ゴルフだけでなく、生きていくにも体の具合がよくなければ、心もついてきません。

生涯スポーツゴルフを楽しみながら、健康寿命を逃すために、まずは骨格を知ること。スイングもそうですが、いろいろなことが分かって面白いので、ぜひ、試してみてください。

■原田香里(はらだ・かおり)

1966年10月27日生まれ、山口県出身。名門・日大ゴルフ部にで腕を磨き1989年のプロテストに合格。92年の「ミズノオープンレディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝。93年には「日本女子プロゴルフ選手権大会」、「JLPGA明治乳業カップ年度最優秀女子プロ決定戦」勝利で公式戦2冠を達成。通算7勝。その後は日本女子プロゴルフ協会の運営に尽力し21年3月まで理事を務めた。

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