<資生堂レディスオープン 事前情報◇29日◇戸塚カントリー倶楽部(神奈川県)◇6570ヤード・パー72>
指定練習日となった28日(火)、前夜祭が始まる時間ギリギリまで原英莉花はクラブを振り続けた。時にクラブを替え、時に動作を確認しながら炎天下のなかで球を打った。
今年6月、調子が上がらないなかで原は言った。「新しいスイングを完成するのに、1年はかかるだろうと。最悪、今シーズンを棒に振ってでもという思いはあります」。腰痛の影響もあり、オフに作り上げられなかったスイングは試合をしながらの微調整ではままならないと、覚悟を決めたのだ。
その直したい部分こそ、悩まされる腰痛が生んだ悪癖だった。「腰を痛めてからトップで縮こまっている。だから捻転ができないし、できたときには逆にオーバースイングになってしまう」。痛みをかばったスイングを繰り返した結果、ようやく腰に「不安が無くなった」という状況になってもすぐに修正とはできないのが現状だ。
「腕の距離を変えずに体で捻転する意識です。今は上からクラブが入っていて、フェードというよりもカットという感じ。いいポジションにこないとオンプレーンに来ません。昨年はニュアンスだけでゴルフしていた。それでは続きません」
この日は練習用スティック1本を飛球線上に刺してショット練習。「ずっと左に出て右に戻ってくる感じだったのですが、今は右からつかまえるイメージです。どうしても右サイドでゴルフしてしまっていました。左サイドでゴルフができれば出球が揃ってくる。目標方向、空間の意識という感じですね」。またこの日は、野球の素振りのような動作を行う場面も見られた。
「日々感じることがあって、それを取り入れながら、正解は何かわからないなかでもしっくりくるものに向かって日々練習しています」。痛みへの不安が無くなりつつある中でも今なお残る腰痛の呪縛。確固たるスイングのために、試行錯誤を繰り返し続ける。
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