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「メジャーだったらどうするか…」勝利を手にした上田桃子のコースマネジメント

<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 最終日◇10日◇石坂GC(埼玉県)◇6475ヤード・パー72>

4月4日付の世界ランキングで75位以内につけた選手に与えられる海外メジャー「全米女子オープン」への出場権。71位につけた上田桃子はその切符を手にし、悩むことなく出場することを決めた。そしてエントリーを済ませた直後の国内ツアーで、いきなり勝利をつかむことになる。

上田の頭のなかには、常に海外がある。「海外の選手だったらいくつであがってくるだろう、このホールならどこにつけてくるだろう。“メジャーだったら”どうするか、と考えながら3日間を回っていました」。3月にシンガポールで行われた「HSBC女子選手権」で今季をスタートさせた上田は、マネジメントをより考えるようになり、精神面でもタフになった。

ショットも好調で、手ごたえを感じている。1番パー5では「左足下がりでつま先上がりのライで、フェードを打たないとグリーンに乗せられないという状況」だったが、残り210ヤードを5番ウッドで放ち、理想のフェードボールで2オンに成功。奥4メートルにつけて、イーグルを奪取すると流れに乗り、そのまま逃げ切った。

それでも「まだまだですね」と、力不足を口にする。最終18番パー4では、ティショットをフェアウェイ左のバンカーに入れ、グリーン前を横切るクリークの手前にレイアップ。3打目をグリーン奥のカラーに置くも、パーパットを沈められずにボギーフィニッシュとなってしまった。「わざわざ(ティショットをフェアウェイセンターに置こうと)3番ウッドで打ったのに、ダフってしまった。難しいホールを難しくないようにプレーできないと」。海外メジャーに向けての挑戦は、すでに始まっている。

「行くだけだと意味がない。出場に向けて、準備と相当な覚悟が必要になります」。今大会開幕前には、海外メジャーにむけた並々ならぬ気持ちを語っていた上田。渡米前には、ディフェンディング大会や、自身初タイトルを目指す国内メジャー大会も控える。もうひと段階ギアを入れ、2カ月後の大一番に備える。(文・笠井あかり)

<ゴルフ情報ALBA.Net>