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3週連続Vならずも…西郷真央流の“切り替え”「事実と反省点を分ける」

<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 最終日◇10日◇石坂GC(埼玉県)◇6475ヤード・パー72>

達成すれば史上3人目。最年少での3週連続優勝に挑んだ西郷真央だったが、最終日を2位タイで終え、惜しくも大記録樹立とはならなかった。

首位と5打差でスタートした西郷は、出だしの1番パー5で2オンに成功。15メートル以上のイーグルパットを5メートルオーバーするも、入れ返して気合のバーディ発進を決めた。「同じようなフックラインが多くてイメージしやすかった」と、3番、8番でさらにスコアを伸ばし、首位との差を2打に縮めて折り返す。

しかし、その差は埋まらなかった。「後半頑張ろうと出ましたが、3パットのボギーで流れを悪くしてしまいました」と、14番ホールでひとつ落とす。17番で獲り返したが、首位と3打差で大会を終えた。

初日からショットは好調で、バーディチャンスも多く作ってきたが、初日から『29』、『33』、『31』パットとグリーンで苦戦した。「決めきれなかったです。ショットが良いときにスコアを伸ばせるようなプレーをしないと、優勝は難しいと実感しました」と、悔しさをにじませた。

今大会を振り返って、西郷が前向きな言葉を何度も口にしていたことが印象に残っている。初日に3連続ボギーを喫して、優勝に向けてやや出遅れたかたちになっても、「ショットには自信を持っていい。評価できることです」と“いいところ探し”をしていた。

「ミスしたところをポジティブに変換しようというのではありません。悪いところは反省して、同じようなことを繰り返さないようにしないといけない。でもいいところを記憶から消してしまうと、ショットの精度が落ちてしまったりするので、そこは分けて考えます。あとはパッティング次第だから大丈夫、と。“事実”と“反省点”を分けます」

これが今季3勝を挙げている西郷流の“切り替え”だ。「精一杯頑張った結果なので、受け止めようと思います」。連続優勝回数を『0』にリセットすることになったが、それを再び『1』にするのも、そう遠くはないように思えた。(文・笠井あかり)

<ゴルフ情報ALBA.Net>